波小僧(なみこぞう)~静岡県
- tootake
- 24 時間前
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第1133話
波小僧(なみこぞう)は、遠江国(静岡県西部)一帯に伝わる妖怪のことです。
遠州七不思議の一つに数えられれています。
波小僧の伝承は以下のようなものです。
奈良時代の僧・行基*が年老いた母の快癒を祈願して2体の藁人形を作り、田植えをさせた。行基は田植えを終えた藁人形に読経を聞かせた後、風雨の災害が起きる時は必ず事前に人々へ知らせるよう言い聞かせて久留女木川(都田川の旧称)へ流した。藁人形のうち1体は海へ流れ着き、漁師が仕掛けておいた網に引っかかる。海から引き上げられた波小僧は漁師に命乞いをし、助けてくれれば波の音で天気を知らせると約束する。漁師は波小僧を網から解放し、波小僧は海の向こうへ姿を消した。こうして遠州灘の波の音は「雷三里、波千里」と呼ばれる地鳴りに似た独特の響きを持つようになり、漁師たちは波の響きが南東から聞こえれば雨、逆に南西から聞こえれば晴れと知ることが出来るようになった。
また、浜松市中央区曳馬には別の伝承が残されています。
少年が田植えをしていると、親指大の波小僧が顔を出した。波小僧は大雨の日に海から陸に上がって遊んでいたが日照り続きで海へ帰れなくなったと言い、気の毒に思った少年は波小僧を海へ帰してやる。その後も日照りのため不作が続き、少年が途方に暮れて海辺に立っていると波小僧が現れる。波小僧は少年に恩返しをすると言い、雨乞いの名人である父親に頼んで雨を降らせると約束する。そして、波の響きが南東から聞こえれば雨が降る合図だと言い残して海の向こうへ帰って行き、それから間もなく南東から波が響いて雨が降り田畑が潤った。それ以後、農民は波小僧の知らせで事前に天気を知ることが出来るようになった。
この波小僧の伝説は、静岡県女子師範学校の編集による静岡県伝説昔話集で紹介されたことで知られるようになったのですが、その本には類似する以下のような話があります。
弘法大師が和地山大山にいた頃、付近を荒らすイノシシを脅すために麦藁人形を作った。イノシシを退治した後、人形たちが「今より後は人々に雨風を知らせん」と言ったので、人形たちを遠州灘に入れた。その後、天気が悪化するときには波の音が立つようになった。
秋葉神社*の建設時、藁人形が労働力として用いられた。人形たちはよく働き、その年は大豊作となった。仕事が終わって人形たちを川に流さなければならなくなったとき、人々はこれを惜しみ、その後も豊作になるよう天気の具合を教えてほしいと頼んだ。以来、海の鳴る音で天気を知ることができるようになった。
これらには水と人形という点が共通していますが、水の妖怪として知られる河童もまた、労働力として作られた人形が河童に変じたという伝説があることから、波小僧もまた河童の一種とする説もあります。民俗学者・千葉徳爾による論文「田仕事と河童」では、天竜川中流の山間部に、河童が農作業を手伝ったという伝承や昔話が多いことが報告されており、波小僧もまた天竜川一帯の伝承として、それらにあてはまるとの見方もあります。
遠州七不思議には、天狗の火という話もあります。
天狗火が人を助けたという民話で、日照り続きで田の水が枯れそうなとき、川から田へ水を引くための水口を夜中にこっそり開け、自分の田だけ水を得る者がよくいた。村人たちが見回りを始めたところ、ある晩から炎の中に天狗の顔の浮かんだ天狗火が現れ、水口を明るく照らして様子をよく見せてくれるようになった。水口を開けようとする者もこの火を見ると、良心が咎めるのか、明るく照らされては悪事はできないと思ってか、水口を開けるのを思い留まるようになり、水争いは次第になくなったというものです。
天狗がスサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)=難升米であることは、第888話:開口神社の天狗 第889話:鞍馬寺の真実:牛若丸は、、、 第1053話:太郎坊阿賀神社:阿賀神社などで書いています。
同じく、桜が池の大蛇では、比叡山の阿闍利(あじゃり)が、弥勒菩薩に教えを乞うと言い残し、自ら桜ヶ池の底に沈んで竜神(大蛇)となったという話もあります。この桜ヶ池は、諏訪湖と地底でつながっているという言い伝えもあります。
諏訪はウツシコオ、台与親子と関係の深い場所です。~第992話:タケミナカタはなぜ諏訪に行ったのか?
菩薩、竜神(大蛇)が台与であることはこのブログでは何度も書いています。
第628話:観音菩薩と台与(1)~大聖観音寺 第629話:観音菩薩と台与(2)~法輪寺
第630話:観音菩薩と台与(3)~寂光寺:野崎観音:江口の君
第631話:観音菩薩と台与(4)~明尾寺 第632話:観音菩薩と台与(5)~鶴林寺
第633話:観音菩薩と台与(6)~佐井寺 第634話:観音信仰と台与(7)~慈愍山観音寺(千葉)
第635話:観音信仰と台与(8)金剛院 :摂津市味舌
龍神→第740話:室生寺は神宮寺
そして行基です。
・行基~このブログは、邪馬台国が大阪府枚方市であることを証明するために書き続けています。卑弥呼の後を継いで、邪馬台国の大王(おおきみ)となった台与の後をたどっているうちに行基に出会いました。行基は台与を手本として日本各地で治水工事・稲作推進を行ったのです。この行基が波小僧の話に登場するということは、台与、スサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)=難升米の親子に関係しているということなのです。
上記の伝説の中に、大雨、日照りによる不作、といった語句が出てくることから
波小僧は、土蜘蛛、国栖といった稲作の技術者・労働者ではないのでしょうか。
根拠としては、第1132話:秋葉神社と秋葉原で書いたように秋葉神社と関係していること。近くに二俣という地名があること。水俣で書いたように「俣」は台与のキーワードです。台与は日本各地で暴れ川(洪水を起こす川)の河川改修工事を行い稲作を促進してきました。井伊谷川とその支川の神宮寺川では、最近でもたびたび洪水で破堤し、都田川の氾濫と相まって激甚な浸水被害が発生しています。
台与、行基は時代を隔てて、波小僧を使って、暴れ川(洪水を起こす川)の河川改修工事を行い稲作を促進したのです。
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<行基の登場する記事>
第634話:観音信仰と台与(7)~慈愍山観音寺(千葉) 第679話:伊豆美神社~東京都狛江市
第727話:hidemaru3375.com/post/山崎橋と邪馬台国 第754話:釈尊寺(布引観音)
第850話:hidemaru3375.com/post/槇尾山-施福寺 第865話:播州清水寺:法道仙人
第915話:蘇我氏の真実(4)木羅斤資と昆支王 第997話:大興善寺~基肆郡(肥前風土記)
第1027話:天白磐座遺跡:静岡の台与 第1116話:財賀寺と砥鹿神社~愛知県
・龍厳寺~神奈川県川崎市多摩区堰 行基創建とも慈覚大師創建とも伝えられている。阿弥陀堂の阿弥陀如来は行基作とされています。行基は大阪府の南河内で溜池を数多くつくるなど土木工事の達人です。~観音菩薩と台与(9)~高浜神社・常光円満寺:吹田 この辺りに行基が登場するということは、多摩川が頻繁に氾濫したからです。
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<追記>
波小僧が海とも関連付けられているのは、スサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)、台与の一族が海人族(安曇族)だからです。
~第591話:彦狭知の物語(3)~安曇氏 第848話:hidemaru3375.com/post/底津少童命(わたつみ) 第834話:穂高・佐久・上高地:地名の由来
これまでの記事はこちらです。
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※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、吹田、高槻、枚方、交野です。
※台与とウツシコオのコンビとは、以下です。前者が台与です。
神武天皇と八咫烏、タケミカズチとフツヌシ、神功皇后と武内宿祢、応神天皇と武内宿祢、
アメノウズメと猿田彦、ニギハヤヒ(饒速日)とナガスネヒコ(長髄彦)
聖徳太子と蘇我馬子・秦河勝、五十猛(イタケル)とスサノオ(素戔嗚)
※台与(豊)は魏志倭人伝に書かれいる13歳で邪馬台国の大王(天皇)に即位した人物のことです。
※ウツシコオは魏志倭人伝に書かれている難升米のことです。
・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。
<目次>




<これまでウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)であることが判明した人物>
第374話:牛鹿臣はウツシコオ! 第371話:彦狭島命~吉備児島
第372話:建日方別:彦狭嶋命 第369話:神武西征~健磐龍命
第365話:君が代(2):君はウツシコオ 第363話:彦はすべて、ウツシコオ
第324話:武内宿禰はウツシコオ!! 第325話:天之日矛はウツシコオ
第326話:大日彦(オホヒヒ彦)~守口 第327話:于道朱君の衝撃~新羅
第328話:沙至比跪(サチヒコ) 第329話:アメノヒボコはウツシコオ
第330話:投馬国とウツシコオ~丹波(但馬) 第331話:朱智神社~迦邇米雷王
第333話: 牛頭天王(スサノオ)はアメノヒボコ?
第380話:猿田彦は異国人 第401話:犬養氏:スサノオは天手力男神=野見宿禰
第335話: 天道根命は道祖神=ウツシコオ 第334話: 大彦は、五十猛!
第336話:大屋彦~根の国は和歌山 第337話:阿多賀田須命~宗像氏
第338話:月読命(ツクヨミ) 第349話:天児屋命はウツシコオ!!
第357話:武甕槌神(タケミカヅチ)考 第317話:ひょっとこ:火男~天之御影命
第318話:空海のルーツは内色許男命! 第319話:和知津美命はワタツミ!!
第320話:欠史八代はヤマト=三島 第230話:三嶋溝抗命たち(複数)
第231話:神八井耳命は三毛入野 第232話:内色許男命は武埴安彦命!
第274話:八咫烏もウツシコオ 第275話:事代主もウツシコオ?
第279話:開化天皇 第280話:建角身命もウツシコオ
第263話:中臣氏~中臣烏賊津 第256話:ウガヤフキアエズのミコト
第244話:大津神社と建南方富命 第245話:豊御気主命は三毛入野!
第246話:高御産巣日神(高木神) 第247話:今迦毛大御神と天若日子
第249話:物言えぬ皇子~阿遅須枳高日子 第251話:猿田彦は塩土老翁神
第252話:迦毛大御神は崇神天皇! 第253話:キサガイヒメはウツシコオの母!
第354話:伊勢津彦はタケミナカタ =ウツシコオ 第254話:興玉命も内色許男命
第361話:宇都志国玉神と宇都志日金拆命 第394話:天御鳥命(武夷鳥命)は火の鳥
第395話:天日鷲命は、、、
◎hidemaru3375.com/post/ヒコユキからウツシコオへの過程