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ひょっとこ:火男~天之御影命

更新日:7月29日

第317話


前号で書きました息長(おきなが)氏の息長とは文字通り息が長いということです。

息は、製鉄の工程で温度を上げるために製鉄炉の空気(息)を吹き込むということです。

ホト・タタラ・イスケ・ヨリヒメ(五十鈴)のホトも製鉄炉に空気を送り込む鞴(ふいご)のことです。第216話:五十鈴姫は鉄の神


山(いぶきやま)、田(すいた:大阪府)などのように地名にくが付いているのはそこがかつて製鉄に関連した場所であったからです。


前号で登場した天之御影神明立天御影命(左京神別下)・天御影命(摂津国神別)で、

別名は天目一箇神です。天目一箇神は鍛冶神で、古語拾遺の日神の石窟幽居の段には、刀や斧とともに鉄鐸を作ったとあり、実際に三上山周辺の遺跡で弥生時代の銅鐸が多数出土しています。


鍛冶の神であり、『古事記』の岩戸隠れの段で鍛冶をしていると見られる*天津麻羅(あまつまら)と同神とされる。神名の「目一箇」(まひとつ)は「一つ目」(片目)の意味であり、鍛冶が鉄の色でその温度をみるのに片目をつぶっていたことから、または片目を失明する鍛冶の職業病があったことからとされている。


新撰姓氏録によれば、天目一箇神は天津彦根命の子です。後裔には、筑紫国・伊勢国の忌部氏、山城国菅田首、山城国山背忌寸、大和国葦田首、山代直(山背国造)がいます。

天津彦根命は滋賀県の彦根でしょうか。


また似た名前の神として天目一命の伝説があります。土地の女神・道主日女命(みちぬしひめのみこと)が父のわからない子を産んだが、子に盟酒(うけいざけ)をつぐ相手を諸神から選ばせたところ、天目一命についだことから天目一命が子の父であるとわかったというもので、この神話は農耕民と製銅者集団の融合を表していると考えられています。天目一箇神を祀る天目一神社(兵庫県西脇市大木町(旧多可郡日野村大木)現在のものは再興)では製鉄の神として信仰されていた。


天目一箇神は播磨国風土記では天目一命の名で登場します。

古語拾遺、日本書紀、播磨国風土記での別名は*天津麻羅(あまつまら)とされています。

ひょっとこ(火男)の原型とも伝えられています。ひょっとこは火を吹くために口をとんがらせています。


上記により天之御影神=天目一箇神は製鉄に関する神でその実態は辛国息長大姫大目命

です。息長大姫が細姫(マシタ姫:孝霊天皇妃)で大目命が大山祇=大日彦です。


天之御影神の娘は、息長水依比売とされており、開化天皇の皇子、日子坐王と結婚していますが、これが作り話だというのは前号で述べました。息長水依比売は卑弥呼であるという説も有りますが、息長水依比売は細姫(マシタ姫:孝霊天皇妃)です。真舌媛は、宗像三女神!~三島(茨木市)


*天津彦根命=大山祇はウツシコオです。(後述予定)


<※蛇足の追記>

ホト・タタラ・イスケ・ヨリヒメ(五十鈴)のホトも製鉄炉のことがホトとは、女性器のことです。天津麻羅(あまつまら)のマラは男性器のことです。「ひょっとこ」に猥雑なイメージがあるのはこのためです。




※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。

・ミマキ国は、茨木、高槻、枚方、交野です。

・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。 

※これまでの記事はこちらです。



一つ目の鍛冶の神。

御上神社(滋賀県野洲市三上) 天之御影命・天津彦根命を祀る、嫡流三上氏の神社。御上神社沿革考によると、天之御影命が正式名称、



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