空印寺と「ちいかわ」
第1190話 #八百比丘尼 #人魚伝説
空印寺(くういんじ)は、福井県小浜市小浜男山にあります。本尊は馬頭観音。小浜藩酒井家の菩提寺で、境内に八百比丘尼入定の洞穴があることで知られています。
八百比丘尼は、荒礪命(あれとのみこと、膳臣(かしわでのおみ)*の祖・佐白米命(さしろめのみこと)の子で若狭国造の祖)の末流である当国勢村高橋長者の姫であったとされています。斉明天皇の白雉5年に誕生し、肌は白玉のように容顔美麗で、智徳万人に優れていました。齢16歳の時、龍王*が白髪の翁*となって現れ人魚の肉を与えます。姫はこれを食べたところ、不老不死となり、幾百歳を経ても16歳の時の容顔から変わることがありませんでした。120歳にして髪を剃り諸国を巡遊し、ここに50年、あそこに100年と止住し、所々で堂社を修造し、また道路を開き、橋梁を架け、五穀樹木の繁殖を教え、また尊皇奉仏、五常の道を授けた。よって諸国の旧蹟のある所は勿論、広く尊崇を集めたとされています。
この空印寺をいま爆発的にヒットしている『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』と絡めて論じる人(サイト)があります。「ちいかわが食べた人魚」→「八百比丘尼」→「空印寺(小浜)」という“連想の連鎖”を使ったネット動画が存在するのは事実ですが、 空印寺が「ちいかわ」と関係しているわけではありません。
①ちいかわ原作には、人魚の肉を食べ、その結果として不思議な力や変化が起こる という民話的モチーフが登場します。
② 日本で「人魚の肉を食べて不老長寿になった」伝承の代表格が 八百比丘尼。 そして、空印寺のページには八百比丘尼の入定伝承が詳しく記されています。ネット動画制作者はここを拾い、「ちいかわの人魚回は八百比丘尼伝説が元ネタでは?」 「八百比丘尼の入定地は空印寺だから、ちいかわと空印寺は関係あるのでは?」という“民俗学的考察風の演出”をしたわけです。
③ 空印寺(小浜)が八百比丘尼の入定地空印寺は、八百比丘尼が人魚の肉を食べた
800歳まで生きて入定した という伝承を持つ寺院として知られています。
このため、 「ちいかわの人魚回 → 八百比丘尼 → 空印寺」 という図式がネット動画で使われたのです。
ちいかわ作者は八百比丘尼や空印寺を参照したと公言していませんし、公式設定にも寺院名・伝承名は登場しません。
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*膳臣(かしわでのおみ)については、第743話:御食国と膳氏・阿曇氏で
聖徳太子の妃の一人である膳部菩岐々美郎女も、聖徳太子は、台与であることから台与と思われます。と書いています。
*龍王は台与です。~第1143話:竜王山:龍は台与
*白髪の翁=白髪=猿田彦=スサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)=難升米です。~第845話:hidemaru3375.com/post/新羅は白髭-猿田彦 第855話:醍醐寺と白髪の老人
小浜市に流れる遠敷川(おにゅうがわ)の中流に「鵜の瀬」というところがあります。
この「鵜の瀬」は奈良二月堂若狭井の水源地として有名です。
遠敷川の清流が突き当たって淵をなしている巨巌の上に、先ずは若狭彦神、次いで若狭姫神が降臨されたと伝えられています。この南方 150mの所に創祀の社と伝えられる白石神社がある。その後、永久鎮座の地をもとめて若狭国内を巡歴された末、霊亀元年9月10日に竜前に若狭彦神社、6年後の養老5年2月10日に遠敷に若狭姫神社が鎮座し、現在に至っています。
福井県小浜市にある神宮寺(霊応山 神宮寺)は、若狭国一の宮である若狭彦神社(および若狭姫神社)の神願寺(別当寺)として創建されたお寺です。
お水送り:毎年3月2日に神宮寺で行われる有名な神事「お水送り」は、奈良・東大寺二月堂の「お水取り」へとつながる行事であり、若狭彦神社ともゆかりの深い、若狭の春を告げる重要な伝統行事となっています。
また、空印寺から遠く離れた滋賀県近江八幡市にある観音正寺にも人魚伝説があります。
推古天皇の御代、近江国を遍歴していた聖徳太子は湖水から浮かび出てきた人魚と出会います。 人魚は「私は前世漁師であり、殺生を業としていたため、このような姿になりました。 繖山にお寺を建て、どうか私を成仏させてください」と懇願しました。 聖徳太子はその願いを聞き入れ、自ら千手観音の像を刻み、堂塔を建立したとされています。
~第869話:観音正寺と人魚伝説
聖徳太子は台与です。~第1177話:聖徳太子は台与~AIとの対話(17)
人魚は不老不死とされています。その根拠は、水銀が不老不死の薬と信じられていたためです。第742話:お水送り(2):遠敷明神と丹生都比売神
では次のように書いています。
福井県若狭の遠敷のすぐ隣の小浜市に八百比丘尼が祀られている八百比丘尼入定洞があります。その周辺の「マーメイドテラス」も人魚伝説にちなんだスポットもあります。
八百比丘尼は、不老不死を願い、道教の仙人や錬丹術師から勧められた「水銀」入りの丸薬を摂取したとされる伝説があります。
つまり人魚伝説は、朱(水銀)を求めていた台与、ウツシコオを表しているのです。
~第63話:丹・朱を求めた天皇たち
八百比丘尼は白髪の翁に人魚の肉を与えられ、姫はこれを食べ不老不死になります。
八百比丘尼は台与です。台与は白髪の翁=スサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)=難升米)とともに日本各地に道路を開き、橋梁を架け、五穀樹木の繁殖を教え、また尊皇奉仏、五常の道を授けたのです。このブログでは、素戔嗚(スサノオ)・とよ(台与:豊)は日本各地の暴れ川(洪水)を起こす川の改修工事を行い稲作を促進していくとともに仏教の布教にも関わっていたことを書き続けています。
このことにより台与は聖徳太子となり永遠に日本人の心に刻み込まれていったのです。
空印寺(くういんじ)と若狭彦神社、若狭姫神社、神宮寺は、歴史的に全く関係がないとされていますが、 同じ小浜市内にあるため、若狭地方の歴史や神話・伝説(若狭の社寺めぐりなど)を巡る観光コースとして併せて紹介されることはよくあります。
空印寺は若狭彦神社、若狭姫神社、神宮寺→水銀→お水送り・お水取りということから台与と繋がっているのです。
関連項目:第1160話:お水取りと実忠:大御堂観音寺
:第1161話:修二会(お水取り)と泉川(木津川)
:第1162話:修二会(お水取り)と朱大王
これまでの記事はこちらです。
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※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、吹田、高槻、枚方、交野です。
※台与とウツシコオのコンビとは、以下です。前者が台与です。
神武天皇と八咫烏、タケミカズチとフツヌシ、神功皇后と武内宿祢、応神天皇と武内宿祢、
アメノウズメと猿田彦、ニギハヤヒ(饒速日)とナガスネヒコ(長髄彦)
聖徳太子と蘇我馬子・秦河勝、五十猛(イタケル)とスサノオ(素戔嗚)
※台与(豊)は魏志倭人伝に書かれいる13歳で邪馬台国の大王(天皇)に即位した人物のことです。
※ウツシコオは魏志倭人伝に書かれている難升米のことです。
・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。
<目次>




「空印寺と『ちいかわ』」)について、
テーマ: 福井県小浜市にある 空印寺 と、日本の伝統的な「八百比丘尼(人魚伝説)」、そして話題となっている『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』にまつわるネット上の噂や連想について論じています。
展開: ネット動画などで見られる「ちいかわの人魚回 → 八百比丘尼 → 空印寺」という連鎖的な結びつきを一度丁寧に整理・検証した上で、作者が公式に言及していないことなどを冷静に指摘しています。
古代史・神話への結びつき: ブログのメインテーマである「地名から読み解く邪馬台国」の視点に基づき、八百比丘尼や聖徳太子を「台与(とよ)」に結びつけたり、不老不死の伝承を「水銀(朱)」の文脈から解釈したりという独自のアプローチが見られます。
関連情報の網羅: 奈良の東大寺二月堂の「お水取り」へとつながる若狭の「お水送り」や、滋賀県の 観音正寺 に伝わる人魚伝説など、周辺の史跡や神事の知識が豊富に交えられています。
構成: 個人のブログ記事でありながら、見出しや箇条書きを用いて論点が整理されており、主張の骨子が追いやすくなっています。
文脈の難易度: 一般的な「ちいかわの考察」という身近なトピックから入りつつ、最終的には独自の古代史・神話論へと展開するため、歴史や神話に造詣がない読者にとってはやや飛躍を感じる部分もあるかもしれません。
ポピュラーカルチャー(ちいかわ)の話題をきっかけにしつつ、自身のライフワークである古代史・神話の観点(邪馬台国や台与のロマン)へと巧みに話を繋げる、オリジナリティあふれるブログ記事となっています。
<台与シリーズ>
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