松尾寺と彌伽冝神社・阿良須神社
- tootake
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第868話 #彌伽冝神社 #阿良須神社
青葉山松尾寺は、京都府舞鶴市松尾にあります。 西国三十三所第29番札所です。
舞鶴市と福井県大飯郡高浜町との境にある青葉山の南山の中に位置しています。青葉山は、福井県から見れば、東西に並び立つ双峰が一つに重なり、その秀麗な様は「若狭富士」と呼称されています。
寺伝によれば、唐から渡来した威光上人が慶雲年間(704年 - 708年)に双耳峰の青葉山を見て唐の霊験ある馬耳山を起想して登山し、そこで大樹の下に馬頭観音を感得すると、和銅元年(708年)にこの地に草庵を結んで馬頭観音像を安置したといいます。これが松尾寺の始まりであるとされています。本尊の馬頭観世音は、三十三霊場中唯一の観音像であり、農耕の守り仏として、或いは牛馬畜産、車馬交通 、更には競馬に因む信仰を広く集めています。
この松尾寺がある舞鶴には、興味深い神社がいくつもあります。
・彌伽冝神社(みかげ神社:大森神社) 京都府舞鶴市小倉
この神社は舞鶴ではめずらしくも金属の神社と公認されている神社です。社伝によれば、鉄の諸道具を作り始められた金工鍛冶の祖、手工業、産業の祖とも云える天之御影命を御祭神としています。天之御影命については、第317話:ひょっとこ:火男~天之御影命で鍛冶の神として書いています。
・阿良須神社(あらす神社)舞鶴市小倉
丹後風土記残欠に、阿良須は蟻道・蟻巣で、有道と書き、今は有路と表記されています。
昆虫の蟻が穴の道を掘っていくように、鉱山師たちがここで蟻の道を掘っていた、よって有道・蟻巣だといわれています。第445話:伊加理姫 第446話:笠水彦・笠水姫:笠水は水銀では、舞鶴と水銀について書きました。
このブログでは、ウツシコオ、台与が製鉄、そして日本各地の鉱山と関わっていることを述べてきました。阿良須神社の伝承に登場する蟻とは、第824話:穴太寺と穴太衆=土蜘蛛
で書いたように、鉱山の労働者=土蜘蛛のことだと思われます。
阿良須神社は、崇神天皇の御代、丹波道主命*が青葉山の土蜘蛛、陸耳御笠を征伐のさい加護をうけた天神地祇を柳原の森にまつったのを起源としているとされています。
第458話:玖賀耳之御笠(クガミミ)では、陸耳御笠=ウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)としています。*丹波道主命もウツシコオです。~第604話:鉱物と邪馬台国(2)~亀岡:錫
このように舞鶴は、台与、スサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)と非常に関係の深い地なのです。
松尾寺を創建したとされる渡来した威光上人という人物は、馬頭観音を「感得」しています。~京都府舞鶴市 西国第二十九番札所 松尾寺
第866話:法華山一乗寺と法道仙人では「法道仙人が毘沙門天を感得」しています。
法道仙人がウツシコオで毘沙門天が台与でした。
ということは、威光上人はスサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)で、馬頭観音は台与でしょう。
これまでに書いた 西国三十三所の記事
(1)青岸渡寺 →第543話:熊野の神々は、、、
(2)金剛宝寺(紀三井寺)→第590話:彦狭知(ヒコサチ)の物語2
(3)粉河寺 →第768話:長髄彦と粉河寺~那賀郡
(4)施福寺→第850話:hidemaru3375.com/post/槇尾山-施福寺
(7)岡寺(龍蓋寺)→ 第795話:岡寺と台与(豊)
(8)長谷寺 → 第666話:元伊勢(13)~長谷寺・與喜天満宮
(9)興福寺 南円堂 → 第793話:空海(6):虚空菩薩 (10)三室戸寺 →第723話:三室戸寺~宇治(莵道)(11)醍醐寺 上醍醐准胝堂 →第855話:醍醐寺と白髪の老人
(12)正法寺→第858話:岩間寺と狗奴国:塔の峰
(13)石山寺 →第857話:石山寺:石(岩)と金
(14)園城寺(三井寺 観音堂)→第860話 :園城寺(三井寺)
(15)今熊野観音寺→第861話:今熊野観音寺:熊野権現の出現伝説
(16)清水寺→清水寺と地主神社 (17)六波羅蜜寺:六波羅蜜寺と銭洗い弁財天
(18)六角堂→第519話:六角堂と平安京(頂法寺)
(21)穴太寺→第824話:穴太寺と穴太衆=土蜘蛛 (22)総持寺 → 第823話:総持寺幻想~大阪府茨木市
(23)勝尾寺→勝尾寺と三所権現 (24)中山寺 →第706話:中山寺・清荒神・売布神社~宝塚市
(25)播州清水寺 →播州清水寺:法道仙人(26)一乗寺:法華山一乗寺と法道仙人
(27)圓教寺 →第843話:弁慶 大物(だいもつ)・書写山
(28)成相寺 →第867話:成相寺:文武天皇は台与(29)松尾寺:今回
(30)宝厳寺→第705話:竹生島神社・宝厳寺 ~琵琶湖
(31)長命寺→ 第709話:hidemaru3375.com/post/長命寺:武内宿祢と聖徳太子 (32)観音正寺
(33)華厳寺→第725話:谷汲山(たにぐみさん):大口大領
番外 元慶寺(山科)→第720話:毘沙門堂~京都市山科
これまでの記事はこちらです。
※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、吹田、高槻、枚方、交野です。
※このブログでは、魏志倭人伝:古事記・日本書紀の登場人物は三人だけとしています。
~古事記、日本書紀の作者(編纂者ではない)たちも魏志倭人伝しか資料がなかったのです。
記紀の登場人物をスサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)=難升米、卑弥呼=天照大神、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。
※台与とウツシコオのコンビとは、以下です。前者が台与です。
神武天皇と八咫烏、フツヌシとタケミカズチ、神功皇后 武内宿祢、応神天皇と武内宿祢、
アメノウズメと猿田彦、ニギハヤヒ(饒速日)とナガスネヒコ(長髄彦)
聖徳太子と蘇我馬子・秦河勝、五十猛(イタケル)とスサノオ(素戔嗚)
※台与(豊)は魏志倭人伝に書かれいる13歳で邪馬台国の大王(天皇)に即位した人物のことです。
※ウツシコオは魏志倭人伝に書かれている難升米のことです。
・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。
<目次>




阿蘇神社 - Wikipedia
https://sasakijinja.or.jp/about/
<これまでウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)であることが判明した人物>
第374話:牛鹿臣はウツシコオ! 第371話:彦狭島命~吉備児島
第372話:建日方別:彦狭嶋命 第369話:神武西征~健磐龍命
第365話:君が代(2):君はウツシコオ 第363話:彦はすべて、ウツシコオ
第324話:武内宿禰はウツシコオ!! 第325話:天之日矛はウツシコオ
第326話:大日彦(オホヒヒ彦)~守口 第327話:于道朱君の衝撃~新羅
第328話:沙至比跪(サチヒコ) 第329話:アメノヒボコはウツシコオ
第330話:投馬国とウツシコオ~丹波(但馬) 第331話:朱智神社~迦邇米雷王
第333話: 牛頭天王(スサノオ)はアメノヒボコ?
第380話:猿田彦は異国人 第401話:犬養氏:スサノオは天手力男神=野見宿禰
第335話: 天道根命は道祖神=ウツシコオ 第334話: 大彦は、五十猛!
第336話:大屋彦~根の国は和歌山 第337話:阿多賀田須命~宗像氏
第338話:月読命(ツクヨミ) 第349話:天児屋命はウツシコオ!!
第357話:武甕槌神(タケミカヅチ)考 第317話:ひょっとこ:火男~天之御影命
第318話:空海のルーツは内色許男命! 第319話:和知津美命はワタツミ!!
第320話:欠史八代はヤマト=三島 第230話:三嶋溝抗命たち(複数)
第231話:神八井耳命は三毛入野 第232話:内色許男命は武埴安彦命!
第274話:八咫烏もウツシコオ 第275話:事代主もウツシコオ?
第279話:開化天皇 第280話:建角身命もウツシコオ
第263話:中臣氏~中臣烏賊津 第256話:ウガヤフキアエズのミコト
第244話:大津神社と建南方富命 第245話:豊御気主命は三毛入野!
第246話:高御産巣日神(高木神) 第247話:今迦毛大御神と天若日子
第249話:物言えぬ皇子~阿遅須枳高日子 第251話:猿田彦は塩土老翁神
第252話:迦毛大御神は崇神天皇! 第253話:キサガイヒメはウツシコオの母!
第354話:伊勢津彦はタケミナカタ =ウツシコオ 第254話:興玉命も内色許男命
第361話:宇都志国玉神と宇都志日金拆命 第394話:天御鳥命(武夷鳥命)は火の鳥
第395話:天日鷲命は、、、 第397話:獲加多支鹵大王(ワカタケル) =雄略天皇
◎hidemaru3375.com/post/ヒコユキからウツシコオへの過程