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くくのち(句句迺)は、、、:三船神社

  • tootake
  • 2 日前
  • 読了時間: 7分

第846話


前回:少童命(わたつみ)は台与で「伊弉冉尊の子で自然神である級長戸辺命(しなとべのみこと、風の神)、少童命(わたつみのみこと、海の神)、句句迺馳(くくのち、木の神)、草野姫(かやのひめ、草の神)、軻遇突智尊(火の神)、埴安神(はにやすのかみ、土の神)、罔象女(みつなのめ、水の神)は、すべて台与です。」と書きました。


このうち、級長戸辺命(風の神)~第695話:ヤマトタケルの足跡を訪ねて(5)~島穴神社と罔象女(水の神)~第616話:鉱物資源と邪馬台国14~弥都波能売神(みずはのめ)で、台与であることを説明しました。


今回は、句句迺馳(くくのち、木の神)について考えてみます。


和歌山県紀の川市桃山町神田に三船神社神社があります。

祭神は木霊屋船神・太玉命・彦狭知命・応神天皇・仲哀天皇・神功皇后・三筒男命・丹生都比売命・高野御子神です。


この木霊屋船神とは、延喜式祝詞の大殿祭に見える屋船久久遅命(是木霊也)と同神と思われ、即ち木の神である「ククノチ」を指すものと思われています。


和名類聚抄では、紀伊国名草郡に忌部郷(いんべ)が見え、和歌山県和歌山市鳴神の鳴神社付近のこととされています。祖神は彦狭知命(さちひこ)です。紀伊忌部は紀伊国名草郡御木郷・麁香郷で、古語拾遺では「御木」は木を採る忌部、「麁香」は殿を造る忌部がいたことによるとされています彦狭知命(さちひこ)はウツシコオです。~第590話:彦狭知(ヒコサチ)の物語2~珍彦(ウズヒコ)


紀伊忌部は木材の管理や建造物の造営などに携わっていたと見られ、忌部氏の祖と共に彼らの職掌に関わりの深い木の神を祀ったものです。木は家屋はもちろん船の材料としても非常に重宝されたことからその神は屋船久久遅命と呼ばれ、その内の船材としての側面が強調され、その守護神として三(御)船神社が祀られていいます。このことは、素戔嗚が五十猛に木を植えて舟をたくさん作れと言ったことと合致します。参照:大屋彦~根の国は和歌山


第834話:穂高・佐久・上高地:地名の由来では、「五十猛神が、木を植えたのは、船を作るためでした。日本書紀:応神天皇紀*に、枯野(からの)という船のことが書かれています。軽く速く進むことから名付けられたとされます。船の長さは十丈(約30メートル)完成後、海に浮かべると「軽く浮かび、疾く行くこと馳るが如し」と記されるほどの高速船であったとそうです。枯野(からの)というのは、「軽野(かるの)」が訛って「枯野」になったのではないかと推測されされています。*五十猛は台与です。~第736話:イタケルは台与(1)*応神天皇も台与です。~第581話:応神天皇(第15代)は台与

と書いています。


三船神社の祭神は「木霊屋船神」「太玉命」「彦狭知(ヒコサシリ)命」の三柱です。この内の「太玉命」は忌部氏全体の祖、そして「彦狭知命」は紀伊を拠点ににした忌部氏の一族「紀伊忌部」の祖です。太玉命=彦狭知命=ウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王です。~第254話:興玉命も内色許男命


紀伊忌部は木材の管理や建造物の造営などに携わっていたと見られ、当社は忌部氏の祖と共に彼らの職掌に関わりの深い木の神を祀ったもの、となるのでしょう。

木は家屋はもちろん船の材料としても非常に重宝されたことからその神は「“屋船”久久遅命」と呼ばれ、その内の船材としての側面が強調され、その守護神として「三(御)船神社」と称する当社が創建されたとすれば確かに筋は通っているようにも思われます。


このことにより、句句迺馳(くくのち、木の神)は、木霊屋船神=彦狭知命であると思われるのです。前回:少童命(わたつみ)は台与で「伊弉冉尊の子で自然神である級長戸辺命(しなとべのみこと、風の神)、少童命(わたつみのみこと、海の神)、句句迺馳(くくのち、木の神)、草野姫(かやのひめ、草の神)、軻遇突智尊(火の神)、埴安神(はにやすのかみ、土の神)、罔象女(みつなのめ、水の神)は、すべて台与です。」と書いたのは間違いでした。句句迺馳(くくのち、木の神)以外の級長戸辺命(しなとべのみこと、風の神)、少童命(わたつみのみこと、海の神)、草野姫(かやのひめ、草の神)、軻遇突智尊(火の神)、埴安神(はにやすのかみ、土の神)、罔象女(みつなのめ、水の神)は、すべて台与です。


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伊勢神宮の内宮の摂社の一つにも御船神社(三重県多気郡多気町土羽)があります。

元伊勢伝承に関連する神社で、天照大神の坐すべき地を求めていた倭姫命が川を遡上する途中、船を泊めて神を祀ったものとされています。


元伊勢伝承において、倭姫命に天照大神の神霊を託される前は「豊鍬入姫(トヨスキイリヒメ)命」が天照大神の坐すべき地を求めていました。豊鍬入姫命は崇神天皇と遠津年魚眼眼妙媛(トオツアユメマクワシヒメ)との間に生まれた皇女で、遠津年魚眼眼妙媛の父は紀伊国造の「荒河戸畔(アラカワトベ)」とされています。


豊鍬入姫命の外戚祖父にあたる荒河戸畔の「荒河」とは、倭名類聚抄:紀伊国那賀郡*に見える「荒川郷」であり、後に「荒川(安楽川)荘」と呼ばれる荘園となる和歌山県紀の川市付近を指すと考えられています。荒河戸畔とは当地付近を拠点とした紀伊国造の人物で、即ち紀伊国造=彦狭知命(さちひこ)=ウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王ということです。*紀伊国那賀郡は、第768話:長髄彦と粉河寺~那賀郡で書いたように長髄彦=ウツシコオと関連の深い地です。


豊鍬入姫命=崇神天皇=遠津年魚眼眼妙媛(とおつ・あゆめ・まくわし姫)=台与です。


「・伊勢神宮の摂社の「御船神社」は豊鍬入姫命ではなく倭姫命に関わる神社である点

に疑問があります。

・また、数ある元伊勢関係の神社の中で何故「御船神社」の神が選ばれてこの地に祀られたのかも疑問となってきます。」と書かれておられますが、豊鍬入姫命=倭姫命です。

何故「御船神社」の神が伊勢神宮の摂社なのかは、句句迺馳(くくのち、木の神)=ウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王であるからです。~第785話:伊勢神宮の秘密(2):内宮と下宮がある理由


関連項目:第114話:アラカワトベと桃


         これまでの記事はこちらです。


※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。

・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、吹田、高槻、枚方、交野です。

※このブログでは、魏志倭人伝:古事記・日本書紀の登場人物は三人だけとしています。

 ~古事記、日本書紀の作者(編纂者ではない)たちも魏志倭人伝しか資料がなかったのです。

記紀の登場人物をスサノオ(津田の王ウツシコオ(内色許男命)=難升米、卑弥呼=天照大神、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。

※台与とウツシコオのコンビとは、以下です。前者が台与です。

神武天皇と八咫烏、フツヌシとタケミカズチ、神功皇后 武内宿祢、応神天皇と武内宿祢、

アメノウズメと猿田彦、ニギハヤヒ(饒速日)とナガスネヒコ(長髄彦)

聖徳太子と蘇我馬子・秦河勝、五十猛(イタケル)とスサノオ(素戔嗚)

※台与(豊)は魏志倭人伝に書かれいる13歳で邪馬台国の大王(天皇)に即位した人物のことです。

※ウツシコオは魏志倭人伝に書かれている難升米のことです。

・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。 


<目次>




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2件のコメント

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tootake
1日前
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tootake
2日前
5つ星のうち5と評価されています。

<これまでウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王)であることが判明した人物>


第374話:牛鹿臣はウツシコオ!   第371話:彦狭島命~吉備児島

第372話:建日方別:彦狭嶋命  第369話:神武西征~健磐龍命

第365話:君が代(2):君はウツシコオ   第363話:彦はすべて、ウツシコオ

第324話:武内宿禰はウツシコオ!!  第325話:天之日矛はウツシコオ

第326話:大日彦(オホヒヒ彦)~守口  第327話:于道朱君の衝撃~新羅

第328話:沙至比跪(サチヒコ)  第329話:アメノヒボコはウツシコオ

第330話:投馬国とウツシコオ~丹波(但馬)  第331話:朱智神社~迦邇米雷王

第333話: 牛頭天王(スサノオ)はアメノヒボコ?

第380話:猿田彦は異国人     第401話:犬養氏:スサノオは天手力男神=野見宿禰

第335話: 天道根命は道祖神=ウツシコオ 第334話: 大彦は、五十猛! 

第336話:大屋彦~根の国は和歌山  第337話:阿多賀田須命~宗像氏

第338話:月読命(ツクヨミ)      第349話:天児屋命はウツシコオ!!

第357話:武甕槌神(タケミカヅチ)考    第317話:ひょっとこ:火男~天之御影命

第318話:空海のルーツは内色許男命!   第319話:和知津美命はワタツミ!!

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第231話:神八井耳命は三毛入野    第232話:内色許男命は武埴安彦命!

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第279話:開化天皇          第280話:建角身命もウツシコオ

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第252話:迦毛大御神は崇神天皇!  第253話:キサガイヒメはウツシコオの母!

第354話:伊勢津彦はタケミナカタ =ウツシコオ 第254話:興玉命も内色許男命

第361話:宇都志国玉神と宇都志日金拆命  第394話:天御鳥命(武夷鳥命)は火の鳥

第395話:天日鷲命は、、、  第397話:獲加多支鹵大王(ワカタケル) =雄略天皇


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