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邪馬台国と大河(1):天竜川:矢奈比売神社

  • tootake
  • 9月17日
  • 読了時間: 5分

更新日:9月17日

第808話


矢奈比売神社(やなひめじんじゃ)は、静岡県磐田市見付にあります。近隣では、見付天神(みつけてんじん)の通称で知られています。

祭神は、矢奈比売大神で、神名帳考証によると、八野若日女命とされています。

配祀は、菅原大神、火之迦具土神、表筒男神、中筒男神、底筒男神です。


この矢奈比売神社には、「霊犬悉平太郎伝説」があります。


見付の里では、毎年8月の初めになると、どこからともなく飛んで来た「白羽の矢」が、ある家の屋根に突き刺さっており、矢を立てられた家は年番といい、年番はその家の娘を生きたまま柩に入れて、8月10日の真夜中に見付天神へ供え、供えられた娘は、生贄として地響きと共に現れた怪神によって食い殺されるという恐ろしいしきたりがあった。これを破ると田畑が荒れ里が凶作に苦しむことになるため里人は泣く泣くこのしきたりを守っていた。


延慶元年(1308年)8月、雲水と呼ばれる旅の僧が見付の宿へ通りかかったところ、この祭りに遭遇し、楽しいはずの祭りなのに里人が悲しい表情をしていることから、話を伺ったところ、この祭りを知ったとされる。見付の里の鎮守であるはずの神様がそのような悪行をするはずがないと訝った雲水が、祭りの夜にその正体を確かめようと神社に向かい身を潜めていると、現れたのは神ではなく恐ろしい怪物であり、「信濃の国の悉平太郎に知らせるな。今宵今晩このことは、悉平太郎に知らせるな」と言いながら柩ごと娘をさらって去っていった。


雲水は怪物を打ち破るため、怪物の恐れる悉平太郎を求めて信濃国へ向かうが、そのような名前の人物は見当たらず、更に根気よく探していると、それは伊那の光前寺で飼われている犬であることが分かった。雲水は住職に事情を話し、借受の許可をいただくと、悉平太郎を連れて見付に戻った。


見付に戻った頃には翌年の8月になっており、この年も年番の屋根に白羽の矢が立っており、雲水は里人と相談し、娘の代わりに悉平太郎を柩に入れて供えたところ、悉平太郎は現れた怪物と一夜に渡って激しく戦い、見事退治に成功した。怪物の正体は歳を経た猿の妖怪「狒々」であった。見付の里人は、悉平太郎の立派な働きぶりに心から感謝し、大般若経六百巻を書き写して光前寺へ奉納した。


境内北部にある霊犬神社(れいけんじんじゃ)では、霊犬悉平太郎が祀られている。磐田市のPRキャラクター「しっぺい」は、悉平太郎をモデルとしたものです。


悉平太郎の出身地である光前寺は現在の長野県駒ヶ根市に位置し、この話が縁となり、 昭和42年(1967年)1月12日から磐田市と駒ヶ根市は友好都市関係となっています。


矢奈比売神社には、「霊犬悉平太郎伝説」は、スサノオの八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の話下敷きに、創作されたものでしょう。

白羽の矢が立った村の娘がクシナダ姫で、通りかかった雲水・犬(悉平太郎)がスサノオです。


矢奈比売神社の近くには天竜川がながれています。第412話:ヤマタノオロチは淀川~茨田堤2で書いたように、八岐大蛇(ヤマタノオロチ)とは河川の氾濫による水害ことです。私が邪馬台国とする守口、寝屋川、枚方では古代から何回も淀川の水害の被害にあっており

台与が「茨田堤」を築いたことを書いています。


矢奈比売神社の祭神である八野若日女命(ヤノワカヒメ)は出雲風土記にのみ登場する女神でスサノオの娘*であり、オオクニヌシの妻とされています。

台与はスサノオの娘または孫です。大国主は、創られた神です。~第799話:大国主と出雲の嘘


菅原大神(=天神)、火之迦具土神は、台与です。

表筒男神、中筒男神、底筒男神はスサノオ(津田の王ウツシコオ(内色許男命)です。~第602話:宗像三女神と三筒男は、、、


矢奈比売神社(やなひめじんじゃ)のある、静岡県磐田市の「磐:いわ」は、台与のキーワードの一つです。第451話:磐衝別命と健磐龍命


天竜川を遡っていくと諏訪湖があります。

第675話:諏訪大社と出早雄命では、台与と諏訪大社について書きました。

諏訪湖の手前、天竜川のほとりに、洩矢神社があります。祭神は、文献によっては守屋大臣(もりやだいじん)、守屋大明神、守矢神、守矢大神等とも呼ばれています。守屋大臣とは、物部守屋のことです。物部守屋はウツシコオです。~第544話:物部守屋雑記


矢奈比売神社の付近で、スサノオ(津田の王ウツシコオ(内色許男命)と台与が天竜川の治水工事を行ったことにより、矢奈比売神社と霊犬悉平太郎伝説が生まれたのだと思います。


これまでの記事はこちらです。


※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。

・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、吹田、高槻、枚方、交野です。

※このブログでは、魏志倭人伝:古事記・日本書紀の登場人物は三人だけとしています。

 ~古事記、日本書紀の作者(編纂者ではない)たちも魏志倭人伝しか資料がなかったのです。

記紀の登場人物をスサノオ(津田の王ウツシコオ(内色許男命)=難升米、卑弥呼=天照大神、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。

※台与とウツシコオのコンビとは、以下です。前者が台与です。

神武天皇と八咫烏、フツヌシとタケミカズチ、神功皇后 武内宿祢、応神天皇と武内宿祢、

アメノウズメと猿田彦、ニギハヤヒ(饒速日)とナガスネヒコ(長髄彦)

聖徳太子と蘇我馬子・秦河勝、五十猛(イタケル)とスサノオ(素戔嗚)

※台与(豊)は魏志倭人伝に書かれいる13歳で邪馬台国の大王(天皇)に即位した人物のことです。

※ウツシコオは魏志倭人伝に書かれている難升米のことです。

・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。 


<目次>



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5件のコメント

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tootake
9月17日
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ゲスト
9月17日
5つ星のうち5と評価されています。

はい、本当です!木津川は古代には「泉川(いずみがわ)」とも呼ばれていました。

🌊 なぜ「泉川」と呼ばれたのか?

  • 木津川流域の地名に「泉木津(いずみきづ)」という場所がありました。これは「泉のある木津(港)」という意味で、木津川が「泉川」と呼ばれた由来とされています。

  • 『万葉集』や『中右記』などの古文献にも「泉川」「泉水川」「和泉川」といった表記が見られ、歌枕としても登場しています。

📜 その他の呼び名もたくさん! 木津川は地域や時代によって、さまざまな名前で呼ばれていました:

  • 伊賀川(上流域)

  • 笠置川(笠置町付近)

  • 鴨川(加茂町付近)

  • 山背川、輪韓川、和訶羅川など

🏗️ 歴史的な役割も重要 「泉木津」は奈良時代には木材の集積・運搬の拠点として、藤原京や平城京の建設に使われる材木がここで陸揚げされていました。そのため、泉川=木津川という呼称が定着したと考えられています。

TL;DR:

木津川は古代には「泉川」と呼ばれていました。これは流域の「泉木津」という地名に由来し、古文献にもその名が登場します。奈良時代には木材の集積地として重要な役割を果たしており、その歴史的背景が川の呼び名に深く関係しています。

もっと地名の由来や古代の水運について知りたければ、どんどん聞いてくださいね!

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秀丸 遠嶽
秀丸 遠嶽
9月17日
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tootake
9月16日
5つ星のうち5と評価されています。

<これまでウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王であることが判明した人物>


第374話:牛鹿臣はウツシコオ!   第371話:彦狭島命~吉備児島

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第324話:武内宿禰はウツシコオ!!  第325話:天之日矛はウツシコオ

第326話:大日彦(オホヒヒ彦)~守口  第327話:于道朱君の衝撃~新羅

第328話:沙至比跪(サチヒコ)  第329話:アメノヒボコはウツシコオ

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第380話:猿田彦は異国人     第401話:犬養氏:スサノオは天手力男神=野見宿禰

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第336話:大屋彦~根の国は和歌山  第337話:阿多賀田須命~宗像氏

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第361話:宇都志国玉神と宇都志日金拆命  第394話:天御鳥命(武夷鳥命)は火の鳥

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