諏訪大社と出早雄命
- tootake
- 5月7日
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第675話 #タケミナカタ #伊都速比売命
第620話:大阪と邪馬台国:諏訪(大阪市城東区)で諏訪は大阪の地名で、長野県の諏訪は、この大阪の地名が由来になっているとしました。
諏訪大社は、南方刀美神社が本当の名前で、「南方」も大阪市にある地名です。しかし、なぜ、大阪(摂津)の地名が、長野県に行ったのか不明でした。しかし、前回:伊豆・出石・出雲という記事を書いたことで、その謎が解けました。出早雄命がヒントです。
出早雄命(いずはやおのみこと)は、出速雄命、伊豆速男神、伊豆早雄命、伊豆速雄命、出早命とも表記され、室町時代書写の諏訪上社物忌令之事(1237年成立)には出止明神(いではや)が見られます。幕末に書かれた諏訪旧跡志では「内県神 出速雄命」とされています。
出早雄命は、諏訪地方では建御名方神(南方刀美神:タケミナカタ)の御子神とされています。信濃国の開拓に功績をたてた御子神の一つに数えられています。長野県岡谷市にある出早雄小萩神社では、父神と協力して、諏訪の開拓に貢献したと伝わっています。皆神山*に鎮座する熊野出速雄神社では海津地域開拓の祖神で農耕の神とされます。
*皆神山は、独立した孤山となっているので、その珍しい形状から、近年では「世界最大最古のピラミッドである」ともいわれています。
前回:伊豆・出石・出雲で、伊豆は台与と関係のある固有名詞としました。出早雄命は台与だとしたら話が通ります。父神と協力して、諏訪の開拓に貢献したということは、台与とスサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)のコンビがこの長野県の諏訪を開拓し農耕を促進したということでしょう。それで、台与とウツシコオが崇められ大阪(摂津)の諏訪から来たタケミナカタ(建御名方神:南方刀美)にちなんで諏訪大社(南方刀美神社)となったのでしょう。
出早雄命は、建御名方神と八坂刀売神の子とされています。諏方講之式では「下宮亦八坂姫之云豊姫神」とあり、豊姫は八坂刀売神と比定されています。高島藩書上帳にも、下社の女神に関して「又名高知尾豊姫命」とあります。豊姫は台与(豊)です。
~第545話:八坂刀売神
長野県諏訪地方の民間伝承(諏訪信仰)では片倉辺命(かたくらべのみこと)という人物が、出早雄命と同一人物とされています。片倉辺神、片倉辺尊とも表記されます。
建御名方神の御子神で、守屋山南麓(片倉)に坐す神とされ、また佐久郡旧入片倉村にも鎮座するとされ、神陵は佐久郡*にあるとされています。
*佐久郡の地名由来として、宇都志日金拆命が開拓したので「拆(サク)」となったという説があります。宇都志日金拆命はスサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)です。~第361話:宇都志国玉神と宇都志日金拆命
伊都速比売命(いつはやひめのみこと)という出早雄命と同一人物と思われる姫君もいます。伊都は伊豆で台与を表しています。長野県諏訪地方の民間伝承の女神で伊都速比売命または出早比売命と表記され、会津比売神の別名ともされます。建御名方神の子の神:出早雄命の娘とされています。記紀では同一人物を彦・比売(姫)をつけて二人の人物のように見せかけています。伊都速比売命=出早雄命=台与です。
伊都速比売命は、諏訪固有の神とされいますが、阿波国(四国)の式内社「天村雲伊自波夜比売神社二座」に比定される天村雲神社の祭神に伊志波夜比売命(いじはやひめのみこと)がおられ、この神について大日本神祇誌では「建御名方命の孫にあたる出速雄命の女であり、天村雲命の妃である」としており、大日本地名辞書には、「信濃諏訪系に建御名方命の御子 出速雄命の女に 出速姫命あるは、伊自波夜比売神に由あり」と記されています。
阿波(四国)と長野県の南方刀美神社(諏訪大社)の関連は、第620話:大阪と邪馬台国:諏訪(大阪市城東区)でも書いたように非常に濃厚です。
記紀の成立後に長野県の諏訪大社は、阿波国の名方郡諏訪村から長野県に移遷勧請されたという伝聞があります。~「多祁御奈刀弥神社由来」
ところでタケミナカタについては、このブログで何度も取り上げていますが、その正体は、はっきりと断定できてていません。
第70話:建御名方は物部守屋~信州諏訪
第312話:宗像氏はタケミナカタ!
第312話:南方刀美神(タケミナカタ)~三島の溝杭3代目
第354話:伊勢津彦はタケミナカタ
第353話:国譲り~タケミナカタは饒速日??
第548話:卑弥呼はタケミナカタ
諏訪史料叢書には、出早雄命は「最も父(建御名方富尊)の寵愛を受け」と書いてあります。建御名方富尊(タケミナカタ)がウツシコオ(父)で台与が出早雄命だとすれば、一応納得できます。
関連項目:第557話:御頭祭:鹿と神社
:第665話:元伊勢(12)~敢國神社:甲賀三郎
※これまでの記事はこちらです。
※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、高槻、枚方、交野です。
※このブログでは、魏志倭人伝:古事記・日本書紀の登場人物は三人だけとしています。
~古事記、日本書紀の作者(編纂者ではない)たちも魏志倭人伝しか資料がなかったのです。
記紀の登場人物をスサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)=難升米、卑弥呼=天照大神、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。
・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。
<目次>

第627話:大阪と邪馬台国:鶴橋・小橋
天五多底(あまいたて)イタテ 大沼主命
<台与シリーズ>
hidemaru3375.com/post/天鈿売命(うずめ)は台与(豊)
https://www.hidemaru3375.com/post/かぐや姫は、台与(とよ)
https://www.hidemaru3375.com/post/磐井の乱と台与
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