新羅は白髭=猿田彦
- tootake
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第842話
源 義光(みなもと の よしみつ)という人物がいます。
平安時代後期の武将で、河内源氏の2代目棟梁である源頼義の三男です。甲斐源氏初代当主になっています。兄に源義家(八幡太郎)や源義綱(賀茂次郎)がいます。
信濃源氏の祖でもある源頼季や信濃村上氏の祖源頼清は彼の叔父にあたります。
源 義光は、近江国の新羅明神(大津三井寺新羅善神堂)で元服したことから新羅三郎(しんらさぶろう)と称ています。
新羅明神(しんらみょうじん)は、園城寺(三井寺)*の守護神で、円珍(智証大師)が唐から帰国するに際して搭乗船の船首に出現し、自らを新羅国明神と称していたことによります。元来中国の山東省に祀ってあった神、あるいは朝鮮半島からの渡来神とも言われていますが、秦氏が祭祀したともされています。*園城寺(三井寺)は滋賀県大津市園城寺町にある天台寺門宗の総本山の寺院で西国三十三番の第14番札所です
新羅(しらぎ)は、古代の朝鮮半島南東部にあった国家です。朝鮮半島北部の高句麗、半島南西部の百済との並立時代を経て、7世紀中頃までに朝鮮半島中部以南をほぼ統一し、高麗、李氏朝鮮と続くその後の半島国家の祖形となった。内乱や飢饉で国力を弱体化させ、高麗に降伏して滅亡した国です。なぜ源 義光は、新羅三郎を名乗ったのでしょう。
鎌倉源氏は自らを「新羅」の末裔と信じた節があります。源氏の守護神は八幡神です。
鎌倉幕府を開いた源頼朝や室町幕府を開いた足利尊氏などの祖先に当たる源 義家(みなもと の よしいえ)は、八幡太郎の通称でも知られています。
八幡神は台与です。~第472話:八幡神は台与
新羅といえば、白髭神社が頭に浮かびました。
白髭神社が近畿地方には数か所あります。一番有名なのは、琵琶湖湖畔の白髭神社です。祭神は猿田彦です。和歌山県にある白髭神社(紀ノ川市切畑)も猿田彦命を祀っています。
猿田彦は、ウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)であることはこのブログで何度も述べています。~第596話:彦狭知の物語8~猿田彦
なぜ源 義光は、新羅三郎を名乗ったのでしょう。それはウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)が鎌倉以前の人々にとっては英雄(スーパーヒーロー)だったからです。
白髭神社の白髭は新羅ではなく、白髭はウツシコオの白髭から来たとすれば理解できるのです。浦島太郎は最後は、白髪のお爺さんになります。実は、この白髪を「鶴髪(カクハツ)」と言うのです。浦島太郎は、ウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)です。~第358話:鶴と亀がすーべった:籠神社
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青森県八戸市の長者山山上に長者山新羅神社(ちょうじゃさんしんらじんじゃ)があります。八戸三社大祭や八戸のえんぶりで有名で、八戸市内では櫛引八幡宮と並び篤く崇敬を集める神社です。祭神は、素佐嗚尊(スサノオ)と新羅三郎源義光命です。スサノオはウツシコオです。~第345話:玉櫛・天王(地名)スサノオはウツシコオ
このことから、新羅信仰と結ぶ付けて考える研究者もいます。
新羅信仰は、弥勒菩薩と龍神の信仰が融合した宗教的信念です。
弥勒菩薩は台与です。竜神は暴れ川のことで台与とウツシコオのコンビは日本各地、北陸や東北にまで赴き河川の補強工事を行ってきたことは、このブログで述べてきました。
~第835話:アテルイ(2):角塚古墳
日本で新羅信仰とは、元々は台与とウツシコオに対する信仰であったのだと私は思います。
氣比神宮の近くに福井県の白城神社(福井県敦賀市白木字上取)があります。祭神は彦波瀲武鵜草葺不合尊(ひこ・なぎさたけ ・うがやふきあえず )と稲飯命(いないのみこと)です。社伝によれば、朝鮮新羅城の新良貴氏の祖神「稲飯命(いないのみこと)」を祭るといわれていますが、 神社誌及び遠敷郡誌は「天日矛命の後裔が此国に留まり、其の遠祖である鵜茅葺不合尊、又は稲飯命を祀りしものとあります。 地名のシラキは日倉族の新羅人の住みしことあるにより起り、その祖神を祀りしとの説がありこれに従う」としています。 新撰姓氏録は新良貴氏を瀲武鵜葺草葺不合尊の男稲飯命の子孫とし、稲飯命を新羅国王の祖と伝えています。彦波瀲武鵜草葺不合尊はウツシコオで、稲飯命は台与です。
~第256話:ウガヤフキアエズのミコト 第180話:稲飯命は新羅王
古代の九州(豊前、豊後)の地域も新羅系渡来人の多い所でした。豊前風土記には香春*(かわら)で「新羅神」を祀ると書かれていたり、この地域に関する当時の戸籍には渡来系の人物の名前が多く現れています。宇佐八幡神は新羅の神だった
という研究者もいます。このブログでは、宇佐神宮とウツシコオの関係をすでに書いています。~第379話:宇佐神宮・北辰の神・豊日別宮
豊前、豊後=豊国(とよのくに)は、福岡県東部および大分県全域に相当する九州の北東部地域ですが、豊国は文字通り、台与の国です。*香春は台与の拠点地の一つです。第477話~天香久山は香春岳:狂心渠(たわむれごころのみぞ)
新羅(国)は、503年に「新羅」を正式な国号とするまでは「斯蘆」と称していました。
「斯蘆」は、「しろ」とも「サロ」とも読みます。猿田彦の「猿」はこの斯蘆(サロ=猿)から来ているのかもしれません。
これまでの記事はこちらです。
※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、吹田、高槻、枚方、交野です。
※このブログでは、魏志倭人伝:古事記・日本書紀の登場人物は三人だけとしています。
~古事記、日本書紀の作者(編纂者ではない)たちも魏志倭人伝しか資料がなかったのです。
記紀の登場人物をスサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)=難升米、卑弥呼=天照大神、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。
※台与とウツシコオのコンビとは、以下です。前者が台与です。
神武天皇と八咫烏、フツヌシとタケミカズチ、神功皇后 武内宿祢、応神天皇と武内宿祢、
アメノウズメと猿田彦、ニギハヤヒ(饒速日)とナガスネヒコ(長髄彦)
聖徳太子と蘇我馬子・秦河勝、五十猛(イタケル)とスサノオ(素戔嗚)
※台与(豊)は魏志倭人伝に書かれいる13歳で邪馬台国の大王(天皇)に即位した人物のことです。
※ウツシコオは魏志倭人伝に書かれている難升米のことです。
・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。
<目次>

産田神社 - Wikipedia
<これまでウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)であることが判明した人物>
第374話:牛鹿臣はウツシコオ! 第371話:彦狭島命~吉備児島
第372話:建日方別:彦狭嶋命 第369話:神武西征~健磐龍命
第365話:君が代(2):君はウツシコオ 第363話:彦はすべて、ウツシコオ
第324話:武内宿禰はウツシコオ!! 第325話:天之日矛はウツシコオ
第326話:大日彦(オホヒヒ彦)~守口 第327話:于道朱君の衝撃~新羅
第328話:沙至比跪(サチヒコ) 第329話:アメノヒボコはウツシコオ
第330話:投馬国とウツシコオ~丹波(但馬) 第331話:朱智神社~迦邇米雷王
第333話: 牛頭天王(スサノオ)はアメノヒボコ?
第380話:猿田彦は異国人 第401話:犬養氏:スサノオは天手力男神=野見宿禰
第335話: 天道根命は道祖神=ウツシコオ 第334話: 大彦は、五十猛!
第336話:大屋彦~根の国は和歌山 第337話:阿多賀田須命~宗像氏
第338話:月読命(ツクヨミ) 第349話:天児屋命はウツシコオ!!
第357話:武甕槌神(タケミカヅチ)考 第317話:ひょっとこ:火男~天之御影命
第318話:空海のルーツは内色許男命! 第319話:和知津美命はワタツミ!!
第320話:欠史八代はヤマト=三島 第230話:三嶋溝抗命たち(複数)
第231話:神八井耳命は三毛入野 第232話:内色許男命は武埴安彦命!
第274話:八咫烏もウツシコオ 第275話:事代主もウツシコオ?
第279話:開化天皇 第280話:建角身命もウツシコオ
第263話:中臣氏~中臣烏賊津 第256話:ウガヤフキアエズのミコト
第244話:大津神社と建南方富命 第245話:豊御気主命は三毛入野!
第246話:高御産巣日神(高木神) 第247話:今迦毛大御神と天若日子
第249話:物言えぬ皇子~阿遅須枳高日子 第251話:猿田彦は塩土老翁神
第252話:迦毛大御神は崇神天皇! 第253話:キサガイヒメはウツシコオの母!
第354話:伊勢津彦はタケミナカタ =ウツシコオ 第254話:興玉命も内色許男命
第361話:宇都志国玉神と宇都志日金拆命 第394話:天御鳥命(武夷鳥命)は火の鳥
第395話:天日鷲命は、、、 第397話:獲加多支鹵大王(ワカタケル) =雄略天皇