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傀儡舞の住吉様

  • tootake
  • 2 日前
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第885話


古要神社(こようじんじゃ)は大分県中津市大字伊藤田にあります。

祭神は息長足姫命*・虚空津比売命(*下記)です。


この古要神社では、3年に1度、10月12日に傀儡子(木製の人形)による舞と相撲が奉納されます。傀儡子の舞人形の大きさは、体長27cm~40cm位で、腕だけが動きます。相撲人形の体長は、最大の"祇園さま" が65.7cm、最小の"住吉さま" が33.2cmで、こちらは腕と片足が動きます。この行事は、奈良時代に、朝廷の命により隼人*の反乱の平定に向かった豊前国の軍が、戦場で傀儡子の舞を演じて隼人の気を引き、その隙に乗じて隼人の軍を攻めたことに由来するといいます。古要神社は、同じ大分県の宇佐神宮との関係が深い神社で、隼人の反乱で戦死した隼人の慰霊のために宇佐神宮で放生会が始められると、その際に傀儡子の舞が奉納されるようになり、それが古要神社に伝わったといわれています。同様の神事は、福岡県築上郡吉富町の八幡古表神社にも伝わっており、八幡古表神社の傀儡子の舞と相撲として同じく国の重要無形民俗文化財に指定されています。


住吉大神が傀儡舞(くぐつまい)や神相撲に登場する理由は、単なる演出以上に、象徴的・儀礼的な意味を持っています。特に八幡古表神社や古要神社での神事において、住吉様は「小兵ながら無敵の力を持つ神」として登場し、重要な役割を果たします。

古要神社の傀儡子の舞と相撲(こようじんじゃのくぐつのまいとすもう)は、大分県中津市大字伊藤田の古要神社に伝わる人形による舞と相撲の神事である。1983年1月11日に重要無形民俗文化財に指定された。


奈良時代に、朝廷の命により隼人の反乱の平定に向かった豊前国の軍が、戦場で傀儡子の舞を演じて隼人の気を引き、その隙に乗じて隼人*の軍を攻めたことに由来するという。

その後、戦死した隼人の慰霊のために宇佐神宮で放生会が始められると、その際に傀儡子の舞が奉納されるようになり、それが古要神社に伝わったといわれています。同様の神事は、福岡県築上郡吉富町の八幡古表神社にも伝わっており、八幡古表神社の傀儡子の舞と相撲として同じく国の重要無形民俗文化財に指定されています。*隼人~第304話:隼人族は呉の勝


舞で特徴的なのが、途中、磯良神の舞人形が登場した時、舞の囃子が中断され、「のりごと」を唱えるシーンです。そして相撲で特徴的なのは、東西に分かれた取り組みで、劣勢だった西方が、最小の住吉神の登場で挽回し、西方が勝のです。


磯良神と住吉神は、ともに海神で神功皇后の新羅征伐で活躍した神です。

磯良神は阿曇磯良のことです。阿曇磯良(あづみのいそら)と住吉大社の関係は、単なる神々の並置ではなく、海人族の信仰・神話的象徴・儀礼的融合を通じて深く結びついています。


<阿曇磯良と住吉大社の関係性>

1. 海人族の祖神と海路の守護神

阿曇磯良は、古代海人族・阿曇氏の祖神であり、福岡の志賀海神社などに祀られています。

一方、住吉三神(底筒男命・中筒男命・上筒男命)*は、住吉大社の祭神であり、航海安全・禊祓の神として大阪湾の海路を守護します。

*住吉三神~第602話:宗像三女神と三筒男

両者はともに海と航海に関わる神々であり、阿曇氏と津守氏*は海人族同士の親戚関係にあるとする系譜的説もあります。*津守氏~第775話:邪馬台国の水軍(2):津守氏

2. 神功皇后の三韓征伐における協働

太平記などの伝承によれば、神功皇后が三韓征伐に際し、阿曇磯良を海中から呼び出すために住吉神が舞を奏して誘い出したという物語があります。この物語は、住吉神が舞台を整え、阿曇磯良が霊力を発揮するという構造で、両者の協働が描かれています。


阿曇磯良は「志賀海大明神」とも呼ばれ、時に天児屋根命や日子波限建命*と同神とされることもあります。第315話:阿曇磯良は天児屋根 第349話:天児屋命はウツシコオ!! 第314話:海人族~ワタツミ


住吉三神は、綿津見神の子孫である宇都志日金拆命*の系譜に連なるともされ、阿曇氏の祖神と住吉神が系譜的に接続される説も存在します。*宇都志日金拆命はウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王です。~第361話:宇都志国玉神と宇都志日金拆命 


つまり、記紀編纂以前の神格の重層性が、後の神社祭祀において分化・融合・再構成された可能性があります。


*息長足姫命は、神功皇后=台与です。~第580話:仲哀天皇(第14代)とトヨ(豊)

*日子波限建命とは、ウガヤフキアエズのことです。

では、ウガヤフキアエズは台与としました。


阿曇磯良と住吉神は、海人族の信仰・神話・儀礼・系譜の中で交差し、重なり合う存在です。住吉大社は国家的な海神信仰の中心であり、そして住吉大社と武内宿祢(たけうちのすくね)の関係は、単なる神社と人物のつながりを超えて、神話・政治・儀礼・象徴の交差点として非常に興味深い構造を持っています。


<住吉大社と武内宿祢>の関係

神功皇后との三位一体的関係

・住吉大社の祭神は「住吉三神(底筒男命・中筒男命・表筒男命)」と「神功皇后」。

武内宿祢は神功皇后の忠臣として、三韓征伐や神託の場面に常に同行し、住吉三神の神託を受ける場面にも登場します。つまり、住吉神―神功皇后―武内宿祢という三位一体的な儀礼構造が記紀や社伝に描かれているのです。

・住吉大神=武内宿祢説の存在

住吉大神と武内宿祢が神格的に重なる存在であるとされます。

住吉大神が武内宿祢の神格化された姿である可能性を示唆しています。

山口県下関市の住吉神社では、第三殿に武内宿祢が鎮座し、参拝者の正面に位置するという特異な配置が見られます。

・住吉大神=武内宿祢(ウツシコオ)が海人族・阿曇氏の祖神としての地位が反映されていると考えられます。武内宿祢は阿曇磯良であり、海人族の祖神的存在として住吉神と並び立つ存在です。住吉神は、が航海・禊祓の神で、武内宿祢は実務的・政治的な海人族の頭領として、神功皇后の海上遠征を支えました。第502話:武内宿禰はウツシコオ(2)


 神功皇后=台与ということです。


・志賀海神社では、阿曇磯良を主題とした「羯鼓の舞」が奉納され、住吉神による誘いの舞が物語化されています。第365話:君が代(2):君はウツシコオ

春日大社の「細男の舞」や古要神社の傀儡舞でも、阿曇磯良が白布で顔を隠した姿で登場し、住吉神との関係性が暗示されます。これらの舞は、神々の力の顕現と儀礼的演出を通じて、阿曇磯良と住吉神の関係を象徴的に表現しています。


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*虚空津比売命は台与です

淀姫こと豊姫、豊比咩は、神功皇后の妹とされた姫でした。古事記では神功皇后の妹として、「虚空津比売命(そらみつひめのみこと)」が記されることから、神社の由緒などでは、その説をとって、この姫を祭神として挙げている場合も多くあります。

古事記が伝える神功皇后の妹と類似するのが饒速日命に纏わる伝承です。物部氏の祖である饒速日命は、天磐船に乗り、大空を飛びめぐり、その際に上空から日本国を形容した名称が、「虛空見日本國(そらみつやまとのくに)」です。伝承では台与姫は、物部氏の崇神天皇と婚姻しています。

第467話:虚空蔵菩薩は台与!!


これまでの記事はこちらです。


※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。

・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、吹田、高槻、枚方、交野です。

※このブログでは、魏志倭人伝:古事記・日本書紀の登場人物は三人だけとしています。

 ~古事記、日本書紀の作者(編纂者ではない)たちも魏志倭人伝しか資料がなかったのです。

記紀の登場人物をスサノオ(津田の王ウツシコオ(内色許男命)=難升米、卑弥呼=天照大神、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。

※台与とウツシコオのコンビとは、以下です。前者が台与です。

神武天皇と八咫烏、フツヌシとタケミカズチ、神功皇后 武内宿祢、応神天皇と武内宿祢、

アメノウズメと猿田彦、ニギハヤヒ(饒速日)とナガスネヒコ(長髄彦)

聖徳太子と蘇我馬子・秦河勝、五十猛(イタケル)とスサノオ(素戔嗚)

※台与(豊)は魏志倭人伝に書かれている13歳で邪馬台国の大王(天皇)に即位した人物のことです。

※ウツシコオは魏志倭人伝に書かれている難升米のことです。

・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。 


<目次>


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4件のコメント

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秀丸 遠嶽
秀丸 遠嶽
2日前
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またこの地は、古代東山道の阿智駅(あちのうまや)が置かれたところで駅馬30頭 をおいて険難な神坂峠に備えた阿智駅の守護神として当社は重要な位置を占めている。」


 阿智神社は、古代の東山道最難関の尾張国と信濃国との国境にある神坂峠の麓にある。


尾張国には伊多波刀神社(愛知県春日井市上田楽町3454)、高牟神社(愛知県名古屋市守山区大字瀬古字高見2400)、松原神社(愛知県春日井市東山町2263) 、渋川神社(愛知県尾張旭市印場元町北島3977)、高牟神社(愛知県名古屋市千種区今池1-4-18)など高皇産霊神を主祭神として祀っている式内社が多い。これは、尾張国が饒速日尊と共に天降った高皇産霊神の子である思兼命がその子孫と共に開拓していた場所であると推定できる。


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tootake
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tootake
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<これまでウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王であることが判明した人物>


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