欠史八代:大間宿禰
- tootake
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第884話
欠史八代の天皇の后はほとんどは磯城の出身であることは、第881話:欠史八代と磯城県主で述べました。
しかし、第3代安寧天皇(磯城津彦玉手看)の后妃の氏姓(日本書紀一書)に磯城県主と並んで太間宿祢の名がみえます。
太間の地名については、大阪府寝屋川市に寝屋川市太間町(たいま)があります。イカガシコオ・イカガシコメの枚方市伊加賀(イカガ)の近くです。第506話:野見宿禰と当麻蹴速は同一人物では、太間(たいま)は当麻(たいま)であるとしました。
当麻蹴速(たいまのけはや)は、その名から當麻寺(たいまでら)がある奈良県葛城市の当麻邑(たいまのむら)の出身と思われています。第469話:石の宝殿2~大阪府寝屋川市とも近い場所です。
日本書紀の仁徳天皇11年10月の項には、「どうしても決壊してしまう場所が2か所あり、(茨田堤の)工事(が難渋した。」それが、コワクビの断間(大阪市旭区千林)と、コロモコの断間(寝屋川市太間)とあり、この寝屋川市太間は茨田堤のとも関連が深い場所なのです。
そして第631話:観音菩薩と台与(4)~明尾寺では、次のように書いています。
奈良県葛城市にある當麻寺(たいまでら)の縁起は、元は河内の交野郡山田郷に建てた万宝宝蔵院に始まるとし、その後、681年(天武10年)に麻呂子の孫にあたる當麻国見(たいまのくにみ)が大和国・當麻の地に移し、この地方の豪族當麻氏の氏寺として整備したと伝えています。
大阪府枚方市の明尾寺は院号を万法蔵院といい、寺伝によると、本尊十一面観音は用明天皇のとき、高麗の沙門:徳胤が持ち帰り、聖徳太子に賜ったもので、太子の弟麻呂子がこの観音を本尊として当山を開創したと伝わっています。1801年(享和元年)刊行の河内名所図会には「寺説云、初は中将姫の開基也とぞ、土人、元当麻と呼ぶ、本尊十一面観音、長2尺許」とあります。奈良県の當麻寺にも中将姫に関わる伝説も残されており、この明尾寺の縁起と相通ずる部分が多く、古代にはこの2寺院は何らかの関わりがあったものと思われています。
第568話:安寧天皇(第3代)では、「安寧天皇=継体天皇=衣通姫=台与ということが分かります。」と書きました。
これにより、太間は当麻(當麻)で、太間宿祢*はウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)で安寧天皇は台与だということが分かります。*記紀に登場する宿祢のほとんどは武内宿祢のようにウツシコオのことです。
前回:近つ飛鳥と遠つ飛鳥~同名地名の謎では、「邪馬台国は、枚方・交野・高槻・寝屋川・守口にありましたが、崇神天皇(=台与)時代に、疫病が大流行し、やむなく奈良県に移住したとしています。元々の邪馬台国にあった地名を奈良県に移住した邪馬台国の住人が以前住んでいた地名を付けたとも考えられます。」と書きました。奈良県の当麻邑の当麻は枚方市山田(旧交野郡山田郷)から、移転したのです。
※この寝屋川市太間は茨田堤の工事により、台与とウツシコオが長期滞在していたからでしょう。そして、枚方市山田(旧交野郡山田郷)にある明尾寺は、用明天皇の宮:池辺宮(磐余池辺雙槻宮)の跡地であると思われます。池辺宮の「池」は、山田池のことです。
山田池公園の中心となる山田池は1200年前の築造といわれ、深刻な水争いの記録も残されているような歴史的にも貴重なため池でした。また、春日山には神社(春日社)が建てられ、地元の豊作祈願の信仰の場でもありました。
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<蛇足の追記>
安寧天皇の后である糸井媛(いといひめ)は、日本書紀に、太間宿祢の娘と書かれています。この糸井媛の糸井という地名は、播磨国風土記に「天日槍は伊都志に在しき。」とあり「伊都志」は「いつし(出石)」とされています。「伊豆志」と「伊都志」を使い分けていること、天日槍の子孫とされる糸井造ゆかりの地、糸井郷に天日槍の岳父を祭る佐伎都比古阿流知命神社があることから、「但馬二千年桂」では、「伊」と「都」が組み合わさった場合は伊都国のように「いと」と読み、「伊都志」は、「いとし」で糸井ではないかという説もあります。
*天日槍はウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)です。~ 第329話:アメノヒボコはウツシコオですから糸井媛も台与でしょう。
これまでの記事はこちらです。
※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、吹田、高槻、枚方、交野です。
※このブログでは、魏志倭人伝:古事記・日本書紀の登場人物は三人だけとしています。
~古事記、日本書紀の作者(編纂者ではない)たちも魏志倭人伝しか資料がなかったのです。
記紀の登場人物をスサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)=難升米、卑弥呼=天照大神、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。
※台与とウツシコオのコンビとは、以下です。前者が台与です。
神武天皇と八咫烏、フツヌシとタケミカズチ、神功皇后 武内宿祢、応神天皇と武内宿祢、
アメノウズメと猿田彦、ニギハヤヒ(饒速日)とナガスネヒコ(長髄彦)
聖徳太子と蘇我馬子・秦河勝、五十猛(イタケル)とスサノオ(素戔嗚)
※台与(豊)は魏志倭人伝に書かれている13歳で邪馬台国の大王(天皇)に即位した人物のことです。
※ウツシコオは魏志倭人伝に書かれている難升米のことです。
・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。
<目次>



神功皇后の妹の淀姫命と虚空津比売命。火明命を祖とする豊姫の一族。 – 古代史考証 神武天皇と卑弥呼の時代 著者 佐藤洋太
※ 都味歯八重事代主神と三嶋溝杭の娘、活玉依姫の間に天日方奇日方命が生まれる。その妹の媛蹈鞴五十鈴媛命が神武天皇の皇后である(先代旧事本紀)。
日本書紀では、事代主と玉櫛媛との間の娘が媛蹈鞴五十鈴媛命であり、三島溝杭の娘であるとしているので、活玉依姫と玉櫛媛は同一人物と思われる。
第689話:阿智氏・阿直岐は、、、
<これまでウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)であることが判明した人物>
第374話:牛鹿臣はウツシコオ! 第371話:彦狭島命~吉備児島
第372話:建日方別:彦狭嶋命 第369話:神武西征~健磐龍命
第365話:君が代(2):君はウツシコオ 第363話:彦はすべて、ウツシコオ
第324話:武内宿禰はウツシコオ!! 第325話:天之日矛はウツシコオ
第326話:大日彦(オホヒヒ彦)~守口 第327話:于道朱君の衝撃~新羅
第328話:沙至比跪(サチヒコ) 第329話:アメノヒボコはウツシコオ
第330話:投馬国とウツシコオ~丹波(但馬) 第331話:朱智神社~迦邇米雷王
第333話: 牛頭天王(スサノオ)はアメノヒボコ?
第380話:猿田彦は異国人 第401話:犬養氏:スサノオは天手力男神=野見宿禰
第335話: 天道根命は道祖神=ウツシコオ 第334話: 大彦は、五十猛!
第336話:大屋彦~根の国は和歌山 第337話:阿多賀田須命~宗像氏
第338話:月読命(ツクヨミ) 第349話:天児屋命はウツシコオ!!
第357話:武甕槌神(タケミカヅチ)考 第317話:ひょっとこ:火男~天之御影命
第318話:空海のルーツは内色許男命! 第319話:和知津美命はワタツミ!!
第320話:欠史八代はヤマト=三島 第230話:三嶋溝抗命たち(複数)
第231話:神八井耳命は三毛入野 第232話:内色許男命は武埴安彦命!
第274話:八咫烏もウツシコオ 第275話:事代主もウツシコオ?
第279話:開化天皇 第280話:建角身命もウツシコオ
第263話:中臣氏~中臣烏賊津 第256話:ウガヤフキアエズのミコト
第244話:大津神社と建南方富命 第245話:豊御気主命は三毛入野!
第246話:高御産巣日神(高木神) 第247話:今迦毛大御神と天若日子
第249話:物言えぬ皇子~阿遅須枳高日子 第251話:猿田彦は塩土老翁神
第252話:迦毛大御神は崇神天皇! 第253話:キサガイヒメはウツシコオの母!
第354話:伊勢津彦はタケミナカタ =ウツシコオ 第254話:興玉命も内色許男命
第361話:宇都志国玉神と宇都志日金拆命 第394話:天御鳥命(武夷鳥命)は火の鳥
第395話:天日鷲命は、、、 第397話:獲加多支鹵大王(ワカタケル) =雄略天皇
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