虎姫伝説~与志漏神社
第1188話
滋賀県長浜市の虎姫という地名があります。全国でも「虎」の付く地名はここだけです。
虎御前山という山もあります。虎御前山の名の由来は、昔、井筒(いつづ)という泉のほとりに住んでいた娘が、旅の途中に道に迷って助けられたのが縁で、世々聞(せせらぎ)という名の人物と愛し合って結婚します。ところが、顔は人間だが体は蛇の子を一度に15人も産むます。娘は嘆き悲しんだ末に女性ヶ淵(みせがふち)に身を投げて死んでしまったといいます。娘の名は虎姫(とらひめ)といい、この山が虎御前山あるいは虎姫山と呼ばれるようになった由来とされています。
滋賀県長浜市には与志漏(よしろ)神社があります。木之本町古橋
与志漏神社は延長5年(927)に編纂された延喜式神名帳に式内社として記載され、平安時代から鎌倉時代にかけては己高山七大寺(己高山五箇寺とも)に数えられた鶏足寺の鎮守社として社運も隆盛しました。境内にある戸岩寺は霊亀2年(716)に創建されたもので行基菩薩がこの地に移し戸岩寺と名付けたと云われています。
与志漏神社の社伝は次のようなものです。與志漏神社~考証参考(郷社與志漏神社)
・景行天皇25年、武内宿禰が北陸・東国巡視の途上で当地に到来。
土地は肥沃で水利も良いが、人がほとんど住んでいないことを不審に思う。
白髪の老翁が現れ、 「己高山に大蛇が棲み、人畜を害するため人々が逃げた」 と説明する。宿禰は「後に必ず大蛇を討つ」と誓い、北越へ向かう。
二年後、武内宿禰が復命し、誓いを果たすために 子の波多八代宿禰に大蛇討伐を命じる。
八代宿禰は半年戦うも勝てず、 須佐之男命が八岐大蛇を討った故事に倣い、佩刀に神霊を祀って戦う。ついに大蛇を討伐し、住民は帰還して農耕を再開。 ※己高山には今も「蛇ヶ谷」と呼ばれる岩窟があると伝える。
・八代宿禰の定住と氏族形成
土民の懇願により八代宿禰は当地に留まり、宮殿を造営して居住。
須佐之男命の霊を祀り続け、その子孫も繁栄。
允恭天皇4年、淡海臣の姓を賜る。 古事記では八代宿禰は 波多臣・林臣・淡海臣・星川臣・長谷部君の祖 と記される。
・八代宿禰の神格化と社の成立
八代宿禰の死後、郷人はその威徳を慕い、 須佐之男命と合わせ祀って「八代大神」と称する。これが與志漏神社の起源とされる。
・行基による鶏足寺創建(霊亀2年・716)
行基が己高山に鶏足寺を開く際、 八代大神を鎮護神として祀る。
この頃から社は「與志漏大権現」と称されるようになる。
「ヨシロ」という社名は 八代(ヤシロ)→ヨシロ の転訛と説明される。
さらにこのブログの趣旨に則って説明すると白髪の老翁=武内宿祢=波多八代宿禰
与志漏=ヤシロ=大蛇=ヤマタノオロチ=治水工事
スサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)=難升米です。
さらに虎姫の産んだ子蛇は、大蛇=ヤマタノオロチ=治水工事からの連想です。つまり虎姫は台与ということです。
・白髪の老人~老人(翁)は、白髪です。白髪=猿田彦=スサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)=難升米は、第845話:hidemaru3375.com/post/新羅は白髭-猿田彦
第855話:醍醐寺と白髪の老人などで書きました。
・ヤマタノオロチ=治水工事~第412話:ヤマタノオロチは淀川~茨田堤2
・行基~毎回、行基の登場には驚きます。このブログでは、ウツシコオ・台与の記事を書いているといきなり行基が登場するのです。
行基は台与を手本として日本各地で治水工事・稲作推進を行ったのです。
与志漏神社の境内背後の山の斜面には製鉄炉跡もあり古代の精錬技術者の氏神や祭神である波多八代宿禰(武内宿禰の子で淡海臣の祖)の子孫である波多氏との関係も深いものと推定されています。波多氏は秦氏です。~hidemaru3375.com/post/台与と秦氏
台与が製鉄に関わっていたことは、このブログでは、何度も書いています。
第490話: 日置氏と製鉄と台与(豊)~枚方市招堤
第185話: 金屋子神は五十鈴姫
虎姫と暮らしたとされる世々聞は土地の水利に力を尽くした長者であったとされています。
西野水道 (にしのすいどう)は、 滋賀県 長浜市 高月町西野にあります。 余呉川の放水路 です。余呉川は大雨の度に氾濫を起こし、流域の集落に大きな被害をもたらし続けていたため、洪水から地域を守るために建設されました。
完成は1845年にですが、この西野水道の元となるような放水路を世々聞=武内宿祢=ウツシコオは創っていたのかもしれません。
これまでの記事はこちらです。
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※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、吹田、高槻、枚方、交野です。
※台与とウツシコオのコンビとは、以下です。前者が台与です。
神武天皇と八咫烏、タケミカズチとフツヌシ、神功皇后と武内宿祢、応神天皇と武内宿祢、
アメノウズメと猿田彦、ニギハヤヒ(饒速日)とナガスネヒコ(長髄彦)
聖徳太子と蘇我馬子・秦河勝、五十猛(イタケル)とスサノオ(素戔嗚)
※台与(豊)は魏志倭人伝に書かれいる13歳で邪馬台国の大王(天皇)に即位した人物のことです。
※ウツシコオは魏志倭人伝に書かれている難升米のことです。
・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。
<目次>

與志漏神社~考証参考(郷社與志漏神社)
当神社御祭神須佐之男命を此地に齋き奉るに至りしは遠く景行天皇の御宇に始まる。即ち景行天皇の即位25年武内宿禰、北陸及東方諸國巡視の命を受け此の地に來り、更に北越の國に入らんとし給へり、(上古は今の北陸街道未開けず近江より北陸に入るには此地より高時川を遡りたるものなり)然るに此地土地肥沃にして水利の便宜しきを得しに人煙極めて稀なりしかば、宿禰之れを怪しむ、偶々白髪の老翁宿禰の傍に現はる、即ち宿禰問ふて曰く住むに易かるべき地なるに人跡極めて少なきは何故ぞと、老翁答へて日く、此の地の東方己高山の山中大蛇の棲むあり、人畜を害すること屡々なり、人深く之を恐れ住み慣れし耕圃を捨てて皆他に逃ると、宿禰之を聞きて憐み後日必ず大蛇を討つべきを誓はせ給ひて越の國に入り給ひ二年にして復命し給ふ、妥に宿禰即ち約に遵ひ其子波多八代宿禰に己高山の大蛇を討つべきを命じ給ふ、即ち八代宿禰父が命を奉じ此の地に來り給ひ大蛇を討たんとし給へるに勢ひ強猖にして半歳を閲するも之れを討つこと能はず、八代宿禰ここに思ひ給はく神代の昔、肥の川上に須佐之男命の八ツ頭の大蛇を平射げ給びし故事あり、如がず、この大神の力を籍らむにはと其の御佩かせる御劔に大神の神霊を齋き奉りて漸ぐ之を平らげ給ふ(今も己高山中蛇が谷と云ふ宇ありて大蛇の棲みたりと云ふ大なる岩窟あり、人今に惟る)於此大蛇の難を避け居たりし此地の土民皆帰り來りて農耕の業に安んず。斯くて八代宿彌の此地を去らむとし給ふや衆皆之れを惜み乞ふに永くこの地に駐り給はむことを乞ふこと頻なりしかば八代宿禰亦之れを納れ宮殿を造営し之れに住み給ひ猶須佐之男命の霊を齋き奉らる、その子孫又此地に繁榮して允恭天皇即位4乙卯年淡海臣の姓を賜り(古事記云武内宿禰之子九 波多八代宿禰者、波多臣、林臣、淡海臣、星川臣、長谷部君之祖也、とあり)國造縣主などに任げられたるもの多し、八代宿禰薨去し給ふや郷人其の威徳を追慕するの余り、其の霊を先きに宿禰の齋き奉りし須佐之男命に合せ祀りて此の郷の鎭護の神と崇め奉り、波多八代之大神、後略して、八代之大神と称へ奉る之れ当社の起源なり。其後、聖武天皇の神亀甲子行基の此の地に鶏足寺を開くや、此の大神を鎭護の神と齋き奉り、世代大権現と称す(後に與志漏大権現)この時代より「ヨシロ」の称起る、蓋し「ヨシロ」は八代の転訛せるものなり「古事記傳二十二巻に云ふ同國伊香郡に與志漏神社ありよしろはやしろに近し祭神波多八代宿禰ならん」更に降りて大同四乙丑年釈最澄鶏足寺及び当社の荒廃せるを惜み之を再築す、之より當社は鶏足寺と其の興廃を共にし來り鎌倉の末葉時代より地方の豪族武家の崇敬するところとなり殊に淺井家三代の祈願所となり奉納の宝物数点並に長政の木像を安置す。」
滋賀縣教育課編『神社由緒記』



鶏足寺 (長浜市) - Wikipedia
枚方・白肩・白方・平潟
t第1061話
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