彦狭知の物語（12）～弟磯城・鴨王

tootake

2月21日読了時間: 4分

第６００話　＃弟磯城　＃鴨王　＃邪馬台国

弟磯城（おとしき）の別名は黒速です。日本書紀では弟磯城は磐余彦（後の神武天皇）に従い兄磯城軍との高倉山の国見丘で打ち破り、その恩賞により、磯城県主になったとされています。

古代史研究者の宝賀寿男や村島秀次によると、弟磯城（おとしき、黒速）は、天日方奇日方命と同一人物だそうです。天日方奇日方命は鴨王ともいわれカモ族のトップです。

しかし、日本書紀では天日方奇日方命＝鴨王は事代主の子とされ、古事記では、父は大物主または事代主で母は活玉依姫＝玉櫛姫とされています。玉櫛姫は五十鈴姫（台与）の母です。ということは、天日方奇日方命＝鴨王は台与（豊）だと思います。

弟磯城（おとしき、黒速）は、事代主＝賀茂建角身命＝八咫烏＝椎根津彦命＝彦狭知（ﾋｺｻﾁ）＝うず彦（椎根津彦）、塩土老翁神＝ウツシコオ（内色許男命）です。

先代旧事本紀では、天日方奇日方命を大神君（おおみわのきみ）の祖としており、宗像氏の祖としています。第３１２話では宗像氏はタケミナカタ（古事記等と先代旧事本紀では建御名方神、日本書紀以外の国史では南方刀美神（みなかたとみのかみ）としています。

南方は大阪市の地名です。～宗像氏はタケミナカタ！

ということはタケミナカタはやはり台与（豊）なのでしょう。（後述予定）

大国主神の系譜にアジスキタカヒコネ（阿遅志貴高日子根神）は「今迦毛大御神（いま・かものおおみかみ）と謂ふぞ」とあります。迦毛大御神の迦毛は鴨（かも：賀茂、加茂）です。迦毛大御神とは鴨王と同じ意味だとおもいます。第２５２話では今迦毛大御神は崇神天皇ととしました。～迦毛大御神は崇神天皇！

崇神天皇は台与です。～崇神天皇（第10代）は志理都比古

ところで、兄磯城（えしき）と弟磯城（おとしき）の話も創作でしょう。

日本書紀では、神武天皇の東征の際に、国見丘では八十梟帥（やそたける）軍が構えており、女坂（めさか）に女軍（めいくさ）、男坂（おさか）に男軍（おいくさ）、墨坂（すみさか）に焃炭（おこしずみ）を置いていました。この時、磐余邑（いわれのむら）には兄磯城（えしき）の軍が満ち溢れており、皆要害（ぬみ）の地であり、道路が封鎖されていました。この時、八咫烏と弟磯城の働きで兄磯城を討伐します。～第１４話：エウカシとオトカシ

弟磯城は珍彦（うずひこ）＝彦狭知ですが、兄磯城は創作された架空に人物でしょう。しいて言えば兄磯城は卑弥呼かもしれません。珍彦（うずひこ）＝彦狭知＝ウツシコオは卑弥呼（ウツシコメ）の弟です。

＊天日方奇日方命の日方は和歌山県の地名です。私が彦狭知（ﾋｺｻﾁ）＝弟磯城の出身地とする名草（和歌山市）の近くです。～日方（ひかた）は、和歌山県海南市の大字。〒642-0002。

＜シリーズ：彦狭知（ﾋｺｻﾁ）＞

彦狭知（ﾋｺｻﾁ）の物語（１）～経津主神

彦狭知（ﾋｺｻﾁ）の物語２～珍彦（ｳｽﾞﾋｺ）