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彦狭知(ヒコサチ)の物語(1)~経津主神

tootake

更新日:2月11日

第589話 #彦狭知 #経津主神 #邪馬台国


彦狭知命(ひこさち)は、日本書紀;神代下第九段で父の手置帆負神と共に登場し、作盾者(たてぬい)としたことが記されています。古語拾遺の神代段でも父と共に登場し、天御量を使って大小の峡谷の木を伐採して瑞殿を造営し、御笠・矛・盾を制作したとされています。同書の神武天皇段にも再び父と共に登場し、太玉命の孫・天富命に率いられて山から木を伐採して、神武天皇の正殿を造営し、その後裔は紀伊国名草郡の御木・麁香二郷にいるとされています。名について、ヒコを「すぐれた男子」、サチを「鉄の矢」の意味と解する説があります。


楯縫神社は、茨城県稲敷郡美浦村郷中にあります。主祭神は普都主命(ふつぬし)です。

楯縫神社には別伝があり別伝(新編常陸国誌)によると「祭神は彦狭知命と云伝ふ、この神は神代の時に、紀伊国の忌部祖、手置帆負神と同く、天照大神の御為に、瑞の御殿を造り、又諸の祭器を作り仕奉りしが、この神は専ら盾を縫ひ作られし故に、楯縫神とも申せしなりとし、「楯縫神」たる彦狭知命を祀る社としています。


一般には、楯縫神社を称する社の祭神は彦狹知命です。楯縫神社または楯部の式内社は、当社以外に少なくとも四社あり、いずれも「楯縫神(彦狹知命)」の社です。

楯縫神社(但馬国養父郡、小社)。兵庫県養父市。主祭神・彦狹知命

楯縫神社(但馬国気多郡、小社)。兵庫県豊岡市。主祭神・彦狹知命

楯縫神社(丹波国氷上郡、小社)。兵庫県丹波市。主祭神・彦狹知命


特選神名帳は「今按、楯縫の社号によるときは、彦狭知命を祭れるが如くなれども、出雲国風土記意宇郡楯縫郷の条に、布都怒志(ふつぬし)命之天石楯縫直給レ之、故云二楯縫一とあるに、社説を合せて、經津主命なることしるへし」としています。


つまり、彦狭知=作盾者(たてぬい)=經津主命(ふつぬし)であることが分かります。


經津主命は、日本書紀によると、葦原中国へ派遣された天稚彦(アメノワカヒコ)の死後、高皇産霊尊(タカミムスビ)が諸神を集めて次に遣わすべき神を決めようとした時、選ばれたのは神です。経津主神と武甕槌神(タケミカヅ)を副えて葦原中国を平定させることにしたとされています。


経津主神と武甕槌神のコンビはウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王と台与(豊)のコンビであることはこのブログで何度も書いています。~第441話: タケミカヅチは台与!!

第441話: タケミカヅチは台与!!では、下記のように書きました。


鹿島神宮のご祭神は武甕槌大神、香取神宮のご祭神は経津主大神ですが、 いずれも日本神話で国譲りの伝説 で、 天照大神に遣われて大国主命に国を譲ってもらえるよう交渉に行った神様 で いずれも武神 としてあがめられてきました。


鹿島神宮と香取神宮は利根川を挟んで相対する場所に鎮座 しています。この地は 古代の頃、交通の要衝であり、蝦夷との争いの最前線であった場所に、朝廷が日本屈指の武神である二神を東方の守りとなるように、鹿島神宮、香取神宮に鎮座させた と伝えられています。


・香取神宮のカトリは「楫取 = かじ(舵)取り」という古名から、古くは航行を掌る神として祀られたという見方もあります。ウツシコオの幼名はヒコサチ(ヒコユキ)でもともとは熊野水軍です。船の操作にも長けていたほずです。参照:ヒコサチ:忌部氏(彦幸)~和歌山・名草


彦狭知命の父の手置帆負神とされていますが、名前に帆がついていることから船乗りであったことが想像できます。


<まとめ>

彦狭知命は

 和歌山県和歌山市に玉津島があり、古くは「玉出島」とも称されていました。

 富=とみ→長髄彦は登美能那賀須泥毘古(とみのながすねひこ)、登美毘古(とみひこ)

  ・後裔は紀伊国名草郡の御木・麁香二郷 

・父は船乗り→彦狭知命も船乗り、香取神宮のカトリは「楫取 = かじ(舵)取り」





※これまでの記事はこちらです。


※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。

・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、高槻、枚方、交野です。

記紀の登場人物をスサノオ(津田の王ウツシコオ(内色許男命)、卑弥呼、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。

・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。 


<目次>




 
 
 

2 Comments

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秀丸 遠嶽
秀丸 遠嶽
Feb 10
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秀丸 遠嶽
秀丸 遠嶽
Feb 09
Rated 5 out of 5 stars.

<これまでウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王であることが判明した人物>


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