第575話 #志理都比古 #多坐弥志理都比古神社 #賢津日霊神尊 #台与(豊)
古事記・日本書紀では開化天皇の次の天皇は、崇神天皇ですが、海部氏勘注系図では、開化天皇の次の天皇は、志理都比古(しりつひこ)になっています。但馬古事記でも開化天皇の次は、弥志理都比古となっています。
奈良県磯城郡田原本町大字多字宮ノ内に多坐弥志理都比古神社(おおにいます・みしりつひこ)があります。この地は多氏の拠点で、多氏の祖神である神八井耳命を祀ったものとみられています。多坐弥志理都比古神社は多神社(おおじんじゃ)と呼ばれ、多社、多坐神社、太社、意富(おお)社とも書かれる。社号標には「多㘴彌志理都比古神社」と記されています。前回:開化天皇(第9代)は大彦!では大彦は意富比垝(おおひこ)であるとしました。
延喜式神名帳には「大和国十市郡 多坐彌志理都比古神社二座」と記されており、二座とは
珍子 賢津日霊神尊(うつのみこ さかつひこのみこと) と天祖 賢津日孁神尊(あまつおや さかつひめのみこと)です。
元文2年(1737年)の多大明神社記では神倭磐余彦尊(神武天皇)、神八井耳命、神沼河耳命(綏靖天皇)、姫御神(玉依姫命)の四座になっています。
古事記を編纂した太安万侶も祀られています。
主祭神が神八井耳命・神沼河耳命の二座となったの、明治時代からです。
社名の通りであれば弥志理都比古(みしりつひこ)を祀る神社ということになりますが、これは神八井耳命のこととされています。神武天皇の長子でありながら弟に皇位を譲ったので、「身を退いた」という意味で弥志理都比古は(ミシリツヒコ)とも呼ばれています。
神八井耳命の庶兄の手研耳命(たぎしみみのみこと)が、皇位に就くため弟の神八井耳命・神渟名川耳尊を害そうとした(タギシミミの反逆)。この陰謀を知った神八井耳・神渟名川耳兄弟は、逆に手研耳を襲います。この際、神八井耳は手足が震えて矢を射ることができず、代わりに神渟名川耳が射て殺したという。神八井耳はこの失態を深く恥じ、弟(綏靖天皇)に皇位をすすめ、自分は天皇を助けて神祇を掌ることとなったという話が記紀には載っています。
神八井耳命は神武天皇の第二皇子でありながら弟に皇位を譲り、表舞台から退いた。「身を引いた」ことが“ミシリツヒコ”の由来ともいわれるているのは、いわゆる俗説しょう。
なぜなら弥志理都比古は(ミシリツヒコ)のミは身ではなく尊称の御(ミ)だからです。
この俗説が信じられて多坐弥志理都比古神社が神八井耳命を祀ったものとされるようになったのでしょう。
先ほど述べたように 多坐彌志理都比古神社の二座とは、珍子 賢津日霊神尊(うつのみこ さかつひこのみこと) と天祖 賢津日孁神尊(あまつおや さかつひめのみこと)です。
※珍子 賢津日霊神尊はウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)です。珍子(うつのみこ)とは、内(うち)=珍彦(うずひこ)=宇治彦(ウジヒコ)~うず彦(椎根津彦) 塩土老翁~浦島太郎2 猿田彦は塩土老翁神 鴨王~瀬戸内海
*「かぐや姫と浦島太郎の血脈」佐藤陽太著 P130でも志理都比古=珍彦となっています。
・天祖 賢津日孁神尊(あまつおや さかつひめのみこと)とは、天照大神あるいは初代天皇の台与でしょう。
・神八井耳命は台与ですので、多坐弥志理都比古神社が神八井耳命を祀っていても問題はありません。神八井耳命=崇神天皇=台与(豊)です。~神八耳命は台与(豊)
・最後に言っておきますが、崇神天皇はミマキイリヒコでミ・マキ・イリヒコでミマキ・イリヒコではありません。ミは尊称の御で牧は大阪府枚方市牧野の牧(マキ)です。
美穂津(三穂津)もミホ・津姫ではなくミ・ホツ姫ですホツは保津川(亀岡市)です。~学者たちの勘違い
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関連項目:手研耳と神八井
※隼人族と「呉の勝」=多氏との共通点が多いことを発見しました。
第48話:太田市と遺跡 ~呉の勝 第291話:多氏と長脛彦
※これまでの記事はこちらです。
※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、高槻、枚方、交野です。
※このブログでは、魏志倭人伝:古事記・日本書紀の登場人物は三人だけ!??としています。
記紀の登場人物をスサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)、卑弥呼、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。
・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。

若八幡神社(2) 神夏磯媛と香春岳と新羅 : ひもろぎ逍遥
<これまでウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)であることが判明した人物>
第374話:牛鹿臣はウツシコオ! 第371話:彦狭島命~吉備児島
第372話:建日方別:彦狭嶋命 第369話:神武西征~健磐龍命
第365話:君が代(2):君はウツシコオ 第363話:彦はすべて、ウツシコオ
第324話:武内宿禰はウツシコオ!! 第325話:天之日矛はウツシコオ
第326話:大日彦(オホヒヒ彦)~守口 第327話:于道朱君の衝撃~新羅
第328話:沙至比跪(サチヒコ) 第329話:アメノヒボコはウツシコオ
第330話:投馬国とウツシコオ~丹波(但馬) 第331話:朱智神社~迦邇米雷王
第333話: 牛頭天王(スサノオ)はアメノヒボコ?
第380話:猿田彦は異国人 第401話:犬養氏:スサノオは天手力男神=野見宿禰
第335話: 天道根命は道祖神=ウツシコオ 第334話: 大彦は、五十猛!
第336話:大屋彦~根の国は和歌山 第337話:阿多賀田須命~宗像氏
第338話:月読命(ツクヨミ) 第349話:天児屋命はウツシコオ!!
第357話:武甕槌神(タケミカヅチ)考 第317話:ひょっとこ:火男~天之御影命
第318話:空海のルーツは内色許男命! 第319話:和知津美命はワタツミ!!
第320話:欠史八代はヤマト=三島 第230話:三嶋溝抗命たち(複数)
第231話:神八井耳命は三毛入野 第232話:内色許男命は武埴安彦命!
第274話:八咫烏もウツシコオ 第275話:事代主もウツシコオ?
第279話:開化天皇 第280話:建角身命もウツシコオ
第263話:中臣氏~中臣烏賊津 第256話:ウガヤフキアエズのミコト
第244話:大津神社と建南方富命 第245話:豊御気主命は三毛入野!
第246話:高御産巣日神(高木神) 第247話:今迦毛大御神と天若日子
第249話:物言えぬ皇子~阿遅須枳高日子 第251話:猿田彦は塩土老翁神
第252話:迦毛大御神は崇神天皇! 第253話:キサガイヒメはウツシコオの母!
第354話:伊勢津彦はタケミナカタ =ウツシコオ 第254話:興玉命も内色許男命
第361話:宇都志国玉神と宇都志日金拆命 第394話:天御鳥命(武夷鳥命)は火の鳥
第395話:天日鷲命は、、、 第397話:獲加多支鹵大王(ワカタケル) =雄略天皇
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