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卑弥呼は殺されたのか?(1):涌出宮

  • tootake
  • 9月23日
  • 読了時間: 6分

更新日:9月24日

第814話


和伎座天乃夫岐売(わきにいますあめのふきめ)は、京都府木津川市山城町平尾里屋敷にあり、涌出宮(わきでのみや)と呼ばれています。社伝によると、天平神護二年(766年)伊勢国(三重県)渡会(わたらい)郡五十鈴川の舟ケ原から、天乃夫岐売神を勧請(かんじょう)したのが起こりとされています。しかし、古事記、日本書紀と同時に、伊勢神宮や出雲大社が創建されたというのが、私の考えですので、伊勢神宮よりも前からこの地に涌出宮はあった筈です。


祭神である天乃夫岐売神(あめのふきめのかみ)は、雨をもたらす神として古代農耕民に崇拝されており、中世以来続く宮座行事は国の重要無形民俗文化財に指定され、2月の「居籠(いごもり)祭」は天下の奇祭として有名です。


御祭神の「天乃夫岐売命」は記紀に見えない神で、涌出宮では天照大神の御魂のことであると伝えられています。一方で「天之葺根神」とする説、「天之吹男神」と対になる神であるとする説、宗像三神の内相殿に祀られていない「湍津姫命」であるとする説などもあります。社伝によれば、天平神護二年(766年)に伊勢国度会郡から「天乃夫岐売命」を当地に遷座し、その際に一夜にして森が涌き出したので「涌出宮」と称するようになったと伝えられています。和伎(和攴:わき)は当地の古い地名であり、現在は和攴神にあたる神は祀られていません。涌出宮の「涌」は、和伎は当て字ということです。


タケハニヤスとその妻:吾田媛とされる軍のは、首を斬り落とされた兵士の数は半ばを超えたいいます。「屍体が多く溢れていた。そこで、その所を名づけて、羽振苑(はふりその:祝園)というのである。逃げることができないと知って、多くの兵たちは叩頭(頭を地につけて謝罪)して、「我君」と言った。そこで、時の人は、その甲を脱いだ所を名づけて、伽和羅といった。この叩頭した所を名づけて、我君(京都府木津川市山城町平尾の涌森)という。」(日本書紀) 「和伎」は、この武埴安彦命の兵士が、頭を地につけて謝罪した際に発した、「我君(あぎ、わき)」が、その由来だといいます。


涌出宮では古風な神事が行われており、中でも「居籠(いごもり)祭」は有名です。毎年2月中旬に行われ、与力座、古川座、尾崎座、歩射座の四つの宮座によって執り行われる一連の神事で、中世以来の農耕儀礼を温存していると言われています。一部の神事は見てはいけないとされており、珍しいものです。


居籠祭は木津川の対岸の「祝園神社」でも正月の申の日に行われています。居籠祭の起源については様々な伝承がありますが、タケハニヤスの乱との関係があるとされています。


崇神天皇の御代、武埴安彦命(タケハニヤス)が反乱を起こして祝園の地で鎮圧された際、多くの戦死者の霊によって悪疫が流行したので村人は忌み籠って祈祷をしたことに因んでいます。東方の三上山から当社南方を流れる鳴子川へ大蛇が出てきて村人を困らせたので、義勇の士がこれを退治したところ首は祝園へ飛び、胴体は当地に残ったことに因んでいます。


タケハニヤスと吾田媛は崇神天皇の時代に反乱を起こしますが、タケハニヤスは大彦に、一方、吾田媛は、崇神天皇が叛乱軍迎撃のために差し向けた五十狭芹彦命(別説では吉備津彦命とも)によって鎮圧されてしまいます。

吾田媛の最期について日本書紀は、「吾田媛を殺して、悉に其の軍卒を斬りつ」とあります。


タケハニヤスも吾田媛もどうやらこの涌出宮の付近で殺されたようです。


祭神である天乃夫岐売神(あめのふきめのかみ)は、天照大神の御魂のことであるなら天照大神=卑弥呼ですので、タケハニヤス=吾田媛は、卑弥呼のことかもしれません。


第366話:狗奴国と女王国では、次のように書いています。


246年(魏の正始6年)卑弥呼は、夜のうちに兵を率いて栗東市から野洲川から琵琶湖をへて瀬田川を下ります。瀬田川が木津川になる辺りからはウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王の本拠地です。卑弥呼は兵を陸路を行く部隊とそのまま木津川を下る部隊に分け、卑弥呼自身は陸路でウツシコオのいる交野・枚方を目指します。


木津川を下った部隊は、巨椋池に展開していた玖賀耳之御笠(クガミミを打ち取りますが、陸路をいく卑弥呼の部隊は、ウツシコオがかねてから用意していた騎馬隊に祝園(ほふりその)辺りで撃破はされ、卑弥呼は以って死にます。卑彌呼以死

卑弥呼は吾田媛~ハニヤス姫です。


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居籠(いごもり)祭は、白装束で大松明を持って練り歩く御田の儀です。氏子が病魔に見立てた竹製の「綱」を引き合い、健康を祈る綱引きの儀、氏子たちは祭りの3日間は音を立てない生活をまもります。音を出さないため、窯の蓋を縄で縛るなどされます。

この祭りは、祝園神社(精華町)と湧出神社(山城町)の両神社に伝わり、湧出神社では2月中旬に行われます。



これまでの記事はこちらです。


※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。

・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、吹田、高槻、枚方、交野です。

※このブログでは、魏志倭人伝:古事記・日本書紀の登場人物は三人だけとしています。

 ~古事記、日本書紀の作者(編纂者ではない)たちも魏志倭人伝しか資料がなかったのです。

記紀の登場人物をスサノオ(津田の王ウツシコオ(内色許男命)=難升米、卑弥呼=天照大神、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。

※台与とウツシコオのコンビとは、以下です。前者が台与です。

神武天皇と八咫烏、フツヌシとタケミカズチ、神功皇后 武内宿祢、応神天皇と武内宿祢、

アメノウズメと猿田彦、ニギハヤヒ(饒速日)とナガスネヒコ(長髄彦)

聖徳太子と蘇我馬子・秦河勝、五十猛(イタケル)とスサノオ(素戔嗚)

※台与(豊)は魏志倭人伝に書かれいる13歳で邪馬台国の大王(天皇)に即位した人物のことです。

※ウツシコオは魏志倭人伝に書かれている難升米のことです。

・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。 


<目次>




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5件のコメント

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tootake
9月24日
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もしさらに深掘りしたいなら、新城市の古代地名や神社の由緒書き、地元の伝承を調べると面白い発見があるかもしれません。ご希望があれば、地元の神社の由緒や祭神を一つずつ紐解いていくこともできますよ。どこから探ってみましょう?


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tootake
9月22日
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tootake
9月22日
5つ星のうち5と評価されています。

泉町 垂水神社

吹田市 宝塚市 守口市 門真市 八尾市

編集済み
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tootake
9月22日
5つ星のうち5と評価されています。

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