伊勢神宮の秘密(2):内宮と下宮がある理由
- tootake
- 8月25日
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更新日:8月26日
第785話
伊勢神宮もいろいろと謎の多い神社ですが、最大の謎は、内宮と下宮の二つ神社があることでしょう。なぜ二つ並んであるのかちゃんとした説明はないようです。
AIにこの点を訪ねると、
祭祀機能の分化:内宮が「皇祖神への国家的祭祀」、外宮が「食物神への日常的供物祭祀」を担うことで、神道における祭祀体系の機能分担が見られる。
• 政治的背景:雄略天皇*期に外宮が設置されたことは、中央集権化の進展と、伊勢神宮の国家的祭祀拠点としての整備を反映しているとする説もあります。
• 空間的象徴性:内宮が「太陽・天」、外宮が「大地・食物」を象徴することで、宇宙論的な秩序(天地の調和)を神社構造に反映しているという宗教学的解釈もあります。
*雄略天皇は台与です。~第522話:雄略天皇は台与(豊)!
下宮は、豊受姫ですので台与で間違いないでしょう。内宮は、天照大神で、このブログでは天照大神は、卑弥呼としてきました。
第730話:氷川神社と氷川女体神社では、次のように書いています。
このブログでは、大きな神社の近くには同じような大きな神社があることを見てきました。
上賀茂神社と下賀茂神社、鹿島神宮と香取神宮などです。~第697話:ヤマトタケルの足跡を訪ねて(7)~鹿島香取神社
・上賀茂神社の祭神は賀茂別雷大神(=台与)で、下賀茂神社の祭神は賀茂建角身命(=ウツシコオ)です。別(ワケ)は台与です。~第710話:ワケ王朝は、のれん分け
・鹿島神宮の祭神は武甕槌大神で、香取神宮の祭神は経津主大神です。
武甕槌(たけみかづち)は台与で、経津主(ふつぬし)はウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)です。
つまり、内宮の天照坐皇大御神は天照大神ではなく、スサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)はではないかと思われるのです。
第311話:伊勢神宮の秘密では、次のように書いています。
「御正殿の中央の床下には、心御柱(しんのみはしら)が深く埋め込まれています。心御柱は床下に埋め込むので、物理的に建造物を支える柱としては機能しておらず、神の御霊が宿る木と言われ、その多くが謎に包まれています。
心御柱は忌柱(いみばしら)とも呼ばれており、その名を口にするだけでも畏れ多いとされています。また、心御柱を伐採するための木本祭は、ひっそりと真夜中に行われる秘儀です。この心御柱、忌柱こそが高木神です。つまりスサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)なのです。
考えてみれば、スサノオは氷川神社で祀られ、猿田彦は、椿大神社で祀られていますが、高木神、高御産巣日神を祀る大きな神社はありません。~第367話:椿の記憶~猿田彦と朱
内宮の神こそ、ウツシコオで、下宮が台与だとすれば納得できます。ウツシコオと台与のコンビです。内宮が「皇祖神への国家的祭祀」~ウツシコオは、何度も魏に行き、邪馬台国(ヤマト)の国家の礎を気づきました。外宮の「食物神への日常的供物祭祀」~台与は日本各地で河川の治水工事を行い日本国内の稲作を推進してきました。
最新の研究では、伊勢神宮の史実上の造営開始は7世紀中頃とされます。具体的には天武天皇2年(西暦673年)に社殿造営が始まったとする史料的根拠が最も確実視されています。
出雲大社の正確な創建年代は文献・考古学ともに明示されていません。しかし古事記や『日本書紀(720年)に記された伝承に基づき、7世紀ころに社殿が存在していたと考えられています。日本書紀の成立は養老4年(720年)とするのが一般的です。つまり、古事記、日本書紀と同時に、伊勢神宮や出雲大社が創建されたというのが、私の考えです。
創建させたのは、斉明天皇5年(659年) 誕生したとされる藤原不比等でしょう。
第541話:法隆寺を建てたのは不比等では、法隆寺を建てたのは不比等としています。
聖徳太子という人物を創作したと同時に法隆寺を建設したのです。
・日本書紀:天武天皇条に、大来皇女(後の持統天皇)が斎宮への出発儀礼に先立ち、初めて伊勢社殿の造営に着手した記述が残る。
・ 続く天武6年(677)や持統6年(692)の行幸記事まで段階的に社殿が整備されたことから、7世紀後半の継続的な造営活動が確認できる。
・神話伝承で語られる初期の創祀(神武天皇~応神天皇期)は史料的裏付けに乏しく、考古学的にも未検証の段階にとどまるため、実証可能な創祀年代は7世紀中頃以降とするのが現在の学界の合意です。
・古事記の本文中には、「伊勢神宮」や「伊勢」という地名・神社名が直接出てくる場面はありません。
創建伝承として名高い倭姫命(やまとひめのみこと)が伊勢の国に天照大御神を祀った物語は、日本書紀:崇神天皇紀(1世紀頃)に詳述されています。
・ 一方、古事記は神話から推古天皇までを三巻で叙述するなかで、倭姫命や伊勢への遷座(せんざ)の記述を含みません。
・日本書紀:崇神天皇段~皇女倭姫命が「天照大御神をおまつりする鎮座地を求め」、最終的に伊勢国(現三重県伊勢市)に至って宮を定めたと記されています。
・延喜式神名帳(927年成立)に 「伊勢神宮 内外両宮」として正式に列記される最古の公式文書です。
・現存の伊勢神宮社殿の原型とされる建物は、持統天皇の治世にあたる690年頃に第1回式年遷宮が実施された際に整備されたものが嚆矢とされています。
一部にKofun時代後半(3世紀末~4世紀初頭)に小規模な祭祀遺構があった可能性を指摘する研究もありますが、確実な社殿建造の痕跡は7世紀中頃以降に集中しています。
記紀は天皇家の祭祀権や神祇を古代にまで遡って正当化する意図が強く、実際の建築史ではなく「神話的時空」に基づく物語として編纂されています。
倭姫命伝承が示すのは「天照大神を伊勢で祭る由来」であり、そこに物理的な社殿の建造時期の詳細は含まれません。
実際の木造社殿は飛鳥~奈良時代に国家主導で整備されたものです。
伊勢神宮公式「神宮の歴史・文化」https://www.isejingu.or.jp/about/history/
「伊勢神宮~建設と経緯」歴史まとめ.net https://rekishi-memo.net/japan_column/isejingu.html
第62話:伊勢の神と三輪の神 、第74話:天の岩戸~伊勢の神と三輪の神2 で書いたように伊勢の神と三輪の神(大神神社)の神はどちらも大物主=長脛彦=ウツシコオです。としましたが、三輪の神、大神神社の大物主は台与です。~第653話:大神神社(16)~大物主は台与!!
伊勢神宮が天照大神(=卑弥呼)を祀るものでないとすると、天照大神の影が薄くなってなってきていますが、これは藤原不比等を含む記紀の作者たちが、卑弥呼についての資料を持っていないからです。魏志倭人伝に書いてあること以外のことは、記紀の作者たちも私たちと同様でなにも知らないのです。
これまでの記事はこちらです。
※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、吹田、高槻、枚方、交野です。
※このブログでは、魏志倭人伝:古事記・日本書紀の登場人物は三人だけとしています。
~古事記、日本書紀の作者(編纂者ではない)たちも魏志倭人伝しか資料がなかったのです。
記紀の登場人物をスサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)=難升米、卑弥呼=天照大神、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。
※台与とウツシコオのコンビとは、以下です。前者が台与です。
神武天皇と八咫烏、フツヌシとタケミカズチ、神功皇后 武内宿祢、応神天皇と武内宿祢、
アメノウズメと猿田彦、ニギハヤヒ(饒速日)とナガスネヒコ(長髄彦)
聖徳太子と蘇我馬子・秦河勝、五十猛(イタケル)とスサノオ(素戔嗚)
・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。
<目次>




『空海ノート』補記 「空海と深くかかわった渡来系氏族とその周辺」|長澤弘隆のページ -エンサイクロメディア空海-
忍陵神社 - Wikipedia
<これまでウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)であることが判明した人物>
第374話:牛鹿臣はウツシコオ! 第371話:彦狭島命~吉備児島
第372話:建日方別:彦狭嶋命 第369話:神武西征~健磐龍命
第365話:君が代(2):君はウツシコオ 第363話:彦はすべて、ウツシコオ
第324話:武内宿禰はウツシコオ!! 第325話:天之日矛はウツシコオ
第326話:大日彦(オホヒヒ彦)~守口 第327話:于道朱君の衝撃~新羅
第328話:沙至比跪(サチヒコ) 第329話:アメノヒボコはウツシコオ
第330話:投馬国とウツシコオ~丹波(但馬) 第331話:朱智神社~迦邇米雷王
第333話: 牛頭天王(スサノオ)はアメノヒボコ?
第380話:猿田彦は異国人 第401話:犬養氏:スサノオは天手力男神=野見宿禰
第335話: 天道根命は道祖神=ウツシコオ 第334話: 大彦は、五十猛!
第336話:大屋彦~根の国は和歌山 第337話:阿多賀田須命~宗像氏
第338話:月読命(ツクヨミ) 第349話:天児屋命はウツシコオ!!
第357話:武甕槌神(タケミカヅチ)考 第317話:ひょっとこ:火男~天之御影命
第318話:空海のルーツは内色許男命! 第319話:和知津美命はワタツミ!!
第320話:欠史八代はヤマト=三島 第230話:三嶋溝抗命たち(複数)
第231話:神八井耳命は三毛入野 第232話:内色許男命は武埴安彦命!
第274話:八咫烏もウツシコオ 第275話:事代主もウツシコオ?
第279話:開化天皇 第280話:建角身命もウツシコオ
第263話:中臣氏~中臣烏賊津 第256話:ウガヤフキアエズのミコト
第244話:大津神社と建南方富命 第245話:豊御気主命は三毛入野!
第246話:高御産巣日神(高木神) 第247話:今迦毛大御神と天若日子
第249話:物言えぬ皇子~阿遅須枳高日子 第251話:猿田彦は塩土老翁神
第252話:迦毛大御神は崇神天皇! 第253話:キサガイヒメはウツシコオの母!
第354話:伊勢津彦はタケミナカタ =ウツシコオ 第254話:興玉命も内色許男命
第361話:宇都志国玉神と宇都志日金拆命 第394話:天御鳥命(武夷鳥命)は火の鳥
第395話:天日鷲命は、、、 第397話:獲加多支鹵大王(ワカタケル) =雄略天皇
◎hidemaru3375.com/post/ヒコユキからウツシコオへの過程