釈尊寺(布引観音)
- tootake
- 7月25日
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更新日:7月26日
第754話 #行基 #泰澄 #台与
布引観音の正式名称は、天台宗布引山釈尊寺です。岩を削って数多くの伽藍(がらん)が安置され、江戸時代には「断崖の観音様」として絵図で紹介されるなど、昔からの観光名所です。長野県小諸市大久保にあります。寺伝によれば、神亀元年(724年)に行基が開き、聖徳太子が作ったとされる聖観音を祀ったと伝えられています。
このブログは、邪馬台国が大阪府枚方市であることを証明するために書き続けています。卑弥呼の後を継いで、邪馬台国の大王(おおきみ)となった台与の後をたどっているうちに行基に出会いました。このブログでは時々意図せず行基が登場します。~第625話:大阪と邪馬台国:美木多(堺市南区)
釈尊寺の境内には、白山社社殿があります。
白山社は本堂から布引観音堂を結ぶ参道沿いの岩窟の中に鎮座、布引観音の鎮守社で社号から察すると白山神(白山比咩大神)が祭られていると思われています。ふつう白山神社の祭神は、菊理媛神(菊理媛命:ククリヒメ/キクリヒメです。加賀国の白山を始め全国の白山神社に祀られる白山比咩神(しらやまひめのかみ)です。
第115話:菊理媛神~大目は大日(守口市) では、菊理媛神=真舌媛=神大市比売=市杵島姫命としています。市杵島姫命は台与です。
~第745話:豊比売命・よど姫(與止日女命)
釈尊寺の開基が行基で開き、聖徳太子(=台与)が作ったということは、釈尊寺は白山社の神宮寺だと思います。白山社は、第752話:斑尾山の薬師伝説~泰澄と行基で書いたように、泰澄(たいちょう)との関連があります。菊理媛神(ククリヒメ、キクリヒメ)は、加賀国の白山を始め全国の白山神社に祀られる白山比咩神(しらやまひめのかみ)と思われます。
神宮寺 とは一般的に宮寺とも言い、神社に付属して建てられたお寺のことです。
神宮寺は、神社を守るためのものいう考え方もあります。つまり主体は神社なのです。
~第740話:室生寺は神宮寺
神宮寺とは、神社に付属して建てられた仏教寺院です。逆に寺院のために神社を作ったところもあり、これは「鎮守社」と言います。ただし、これは私の勝手な思い込みで、釈尊寺がこの白山社の「神宮寺」であったかどうかについては、明確な記録は見当たりません。
しかし、釈尊寺の境内にある白山社社殿は御牧ヶ原の白山地籍より遷座されたといわれています。御牧ヶ原の「御牧」とは、このブログの第1話:邪馬台国はミマキ国 ~枚方で私が邪馬台国とする地です。
そして、釈尊寺は「牛に引かれて善光寺参り」伝説発祥の地とされています。
そしてり、釈尊寺の境内には、善光寺穴といわれる洞穴は遠く善光寺へつながっているとされ、善光寺火災の折には煙が出て来たとの伝承もあります。
前回:妙高山と善光寺で書いたように、善光寺の創設には、台与が深くかかわっています。
~第683話:善光寺~本田善光は台与
そして、ここでも、行基、泰澄、台与の名前が揃いました。ということは、時代は異なるにせよ行基、泰澄、台与はこの地で治水工事を行ったと思われます。
~第752話:斑尾山の薬師伝説~泰澄と行基
この辺りの暴れ川といえば、千曲川です。
千曲川流域の洪水で最も古いものは、日本紀略などに仁和4年(888年)が記録されています。最大の洪水は1742年(寛保2年)に起き、「戌の満水」と呼ばれています。徳川幕府治世の時代を通じて64回の水害が記録されていたとされています。
千曲川は埼玉県・山梨県・長野県の県境に位置する甲武信ヶ岳の長野県側斜面(南佐久郡川上村)を源流とし、八ヶ岳、関東山地などを源流とする諸河川と合流しつつ佐久盆地(佐久平)、上田盆地(上田平)を北流する。長野盆地(善光寺平)の川中島の北端に該当する場所で、飛騨山脈を源流とし松本盆地(松本平)から北流してきた犀川と合流する。
私がこの地に注目したのは、この辺りの「佐久」という地名です。
善光寺を建てたと考えられるのは金刺氏の一族です。金刺氏の一族は、百済に渡航して活躍し、百済王善光から名を取って善光寺としたのではないかと思われています。
金刺氏は金析(かなさく)と音が通じ同じだと思われます。「かなさく:金析」は、宇都志日金拆命(うつしひ・かなさくのみこと)のことで、安曇氏、安曇犬養氏、海犬養氏の祖とされており、第361話:宇都志国玉神と宇都志日金拆命 では、宇都志日金拆命はスサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)であるとしています。
この辺りは、安曇氏の拠点地だったのです。~第591話:彦狭知の物語(3)~安曇氏
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<蛇足の追記>
・柳田国男氏は、「くなど」と「佐久:さく」は、同じ意味であると「石神問答」という著書の中「佐久奈度はやはり、クナドの神でございます。」で述べられているおられます。
クナドの神=サイノカミ(さへのかみ:塞の神)は、スサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)です。
~第536話:塞ノ神と佐比の岡とおくどさん 第267話:岐神~クナトの大神
第268話:サイノカミ(幸の神)はデクノボー
・釈尊寺は、私が邪馬台国とする大阪府枚方市(ミマキ国:御牧国)にもあり、地名にもなっています。〒573-0112
開基は、やはり行基です。枚方市の釈尊寺は行基寺とよばれていました。本尊「木造釈迦如来像」は、大阪府の有形文化財に指定されています。
※これまでの記事はこちらです。
※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、吹田、高槻、枚方、交野です。
※このブログでは、魏志倭人伝:古事記・日本書紀の登場人物は三人だけとしています。
~古事記、日本書紀の作者(編纂者ではない)たちも魏志倭人伝しか資料がなかったのです。
記紀の登場人物をスサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)=難升米、卑弥呼=天照大神、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。
※台与とウツシコオのコンビとは、以下です。前者が台与です。
神武天皇と八咫烏、フツヌシとタケミカズチ、神功皇后 武内宿祢、応神天皇と武内宿祢、
アメノウズメと猿田彦、ニギハヤヒ(饒速日)とナガスネヒコ(長髄彦)
聖徳太子と蘇我馬子・秦河勝、五十猛(イタケル)とスサノオ(素戔嗚)
・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。
<目次>



青麻神社 - Wikipedia 三光神社
<これまでウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)であることが判明した人物>
第374話:牛鹿臣はウツシコオ! 第371話:彦狭島命~吉備児島
第372話:建日方別:彦狭嶋命 第369話:神武西征~健磐龍命
第365話:君が代(2):君はウツシコオ 第363話:彦はすべて、ウツシコオ
第324話:武内宿禰はウツシコオ!! 第325話:天之日矛はウツシコオ
第326話:大日彦(オホヒヒ彦)~守口 第327話:于道朱君の衝撃~新羅
第328話:沙至比跪(サチヒコ) 第329話:アメノヒボコはウツシコオ
第330話:投馬国とウツシコオ~丹波(但馬) 第331話:朱智神社~迦邇米雷王
第333話: 牛頭天王(スサノオ)はアメノヒボコ?
第380話:猿田彦は異国人 第401話:犬養氏:スサノオは天手力男神=野見宿禰
第335話: 天道根命は道祖神=ウツシコオ 第334話: 大彦は、五十猛!
第336話:大屋彦~根の国は和歌山 第337話:阿多賀田須命~宗像氏
第338話:月読命(ツクヨミ) 第349話:天児屋命はウツシコオ!!
第357話:武甕槌神(タケミカヅチ)考 第317話:ひょっとこ:火男~天之御影命
第318話:空海のルーツは内色許男命! 第319話:和知津美命はワタツミ!!
第320話:欠史八代はヤマト=三島 第230話:三嶋溝抗命たち(複数)
第231話:神八井耳命は三毛入野 第232話:内色許男命は武埴安彦命!
第274話:八咫烏もウツシコオ 第275話:事代主もウツシコオ?
第279話:開化天皇 第280話:建角身命もウツシコオ
第263話:中臣氏~中臣烏賊津 第256話:ウガヤフキアエズのミコト
第244話:大津神社と建南方富命 第245話:豊御気主命は三毛入野!
第246話:高御産巣日神(高木神) 第247話:今迦毛大御神と天若日子
第249話:物言えぬ皇子~阿遅須枳高日子 第251話:猿田彦は塩土老翁神
第252話:迦毛大御神は崇神天皇! 第253話:キサガイヒメはウツシコオの母!
第354話:伊勢津彦はタケミナカタ =ウツシコオ 第254話:興玉命も内色許男命
第361話:宇都志国玉神と宇都志日金拆命 第394話:天御鳥命(武夷鳥命)は火の鳥
第395話:天日鷲命は、、、 第397話:獲加多支鹵大王(ワカタケル) =雄略天皇
◎hidemaru3375.com/post/ヒコユキからウツシコオへの過程