蘇我氏の真実(3):蘇我氏と秦氏・葛城氏
- tootake
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第914話
今回は、なぜ蘇我氏は“大臣”として台頭する以前から、王権の財政機構を掌握できたのかを考えてみます。
蘇我麻智は、古語拾遺によれば、雄略天皇代、増大する諸国からの貢物に対応すべく、新たに大蔵が興され、麻智が三蔵(斎蔵・内蔵・大蔵)を管理したといいます。つまり、蘇我氏は、5世紀後半には既に朝廷財政を統括していたと思われます。
当時の蘇我氏が王権のクラや財政と関係していたことは、古事記に見える宗賀之倉王(そがのくらのみこ、日本書紀では倉皇子)の存在からも推察できます。
古語拾遺に見える蘇我麻智の伝承は、蔵関係の伝承を語ることから、6・7世紀における蘇我氏の朝廷のクラ管掌という史実を遡らせ、蘇我氏の中でもクラを管掌した蘇我倉氏や、その末裔である石川氏によって作られた伝承であり、秦氏や蘇我倉山田石川麻呂(蘇我倉氏)の家伝に基づいて造作された可能性も指摘されています。
学界で最も重視されている説としては、渡来系氏族である秦氏・漢氏との強固なネットワークです。
5〜6世紀の財政・工業・土木・外交の実務は、秦氏・漢氏などの渡来系氏族が担っています。秦氏は、造営技術、養蚕・織物 、鉄生産 、文書行政 、外交文書といった高度な技能を持ち、王権の経済基盤そのものを支えていました。重要なのは、蘇我氏は、これら渡来系氏族を「使う側」に立った という点とされ、秦氏の屯倉経営、漢氏の文書行政 、東漢氏の軍事・工芸 、これらを統括する立場にあったと考えられているのです。
そして葛城氏の没落による「空白地帯」を埋めたいう説もあります。
5世紀後半〜6世紀初頭、かつて王権の外戚として強大だった葛城氏が急速に没落したため蘇我氏が勢力をえたとする説です。
葛城氏は、外交、財政、祭祀、地方支配などを広く担っていたとされています。
葛城氏の空白を埋める形で、蘇我氏が王権の実務を引き受ける構造が生まれたとされているのです。
第327話:于道朱君の衝撃~新羅では、葛城の祖とされる葛城襲津彦(葛那古)が、沙至比跪であり、ウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)=難升米であることを書きました。
つまり葛城氏もウツシコオの末裔なのです。秦氏が台与、ウツシコオの一族あることは何度もこのブログでかいています。
蘇我氏は、もともと秦氏、葛城氏でウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)=難升米は、台与の子孫だからこそ最初から大和朝廷の王権の財政機構を掌握していたのです。
「ソガ」は”あんち”=ウチ:ウツシコオ(内色許男命)の内がなまったものです。菴宜(あんち・あんぎ)からは、菴が巷に変化し巷宜(そが)となったのです。奄智蘊 (あんちのかづら):奄智(あんち:うち)は大和国城下郡の奄知村の地名にもとづき、雄略紀二十三年に筑紫安致臣某(宇摩志麻治命の九世孫・物部竺志連公の後裔)がみえます。巷宜(そが)という地名は、大和国高市郡の曽賀、筑前国早良郡曽我部郷にあります。
これまでの記事はこちらです。
※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、吹田、高槻、枚方、交野です。
※このブログでは、魏志倭人伝:古事記・日本書紀の登場人物は三人だけとしています。
~古事記、日本書紀の作者(編纂者ではない)たちも魏志倭人伝しか資料がなかったのです。
記紀の登場人物をスサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)=難升米、卑弥呼=天照大神、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。
※台与とウツシコオのコンビとは、以下です。前者が台与です。
神武天皇と八咫烏、フツヌシとタケミカズチ、神功皇后 武内宿祢、応神天皇と武内宿祢、
アメノウズメと猿田彦、ニギハヤヒ(饒速日)とナガスネヒコ(長髄彦)
聖徳太子と蘇我馬子・秦河勝、五十猛(イタケル)とスサノオ(素戔嗚)
※台与(豊)は魏志倭人伝に書かれいる13歳で邪馬台国の大王(天皇)に即位した人物のことです。
※ウツシコオは魏志倭人伝に書かれている難升米のことです。
・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。
<目次>
葛城市には、當麻寺があります。當麻寺は元々は私が邪馬台国とする大阪府枚方市にあり、台与との関連が深い寺です。~第631話:観音菩薩と台与(4)~明尾寺




<これまでウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)であることが判明した人物>
第374話:牛鹿臣はウツシコオ! 第371話:彦狭島命~吉備児島
第372話:建日方別:彦狭嶋命 第369話:神武西征~健磐龍命
第365話:君が代(2):君はウツシコオ 第363話:彦はすべて、ウツシコオ
第324話:武内宿禰はウツシコオ!! 第325話:天之日矛はウツシコオ
第326話:大日彦(オホヒヒ彦)~守口 第327話:于道朱君の衝撃~新羅
第328話:沙至比跪(サチヒコ) 第329話:アメノヒボコはウツシコオ
第330話:投馬国とウツシコオ~丹波(但馬) 第331話:朱智神社~迦邇米雷王
第333話: 牛頭天王(スサノオ)はアメノヒボコ?
第380話:猿田彦は異国人 第401話:犬養氏:スサノオは天手力男神=野見宿禰
第335話: 天道根命は道祖神=ウツシコオ 第334話: 大彦は、五十猛!
第336話:大屋彦~根の国は和歌山 第337話:阿多賀田須命~宗像氏
第338話:月読命(ツクヨミ) 第349話:天児屋命はウツシコオ!!
第357話:武甕槌神(タケミカヅチ)考 第317話:ひょっとこ:火男~天之御影命
第318話:空海のルーツは内色許男命! 第319話:和知津美命はワタツミ!!
第320話:欠史八代はヤマト=三島 第230話:三嶋溝抗命たち(複数)
第231話:神八井耳命は三毛入野 第232話:内色許男命は武埴安彦命!
第274話:八咫烏もウツシコオ 第275話:事代主もウツシコオ?
第279話:開化天皇 第280話:建角身命もウツシコオ
第263話:中臣氏~中臣烏賊津 第256話:ウガヤフキアエズのミコト
第244話:大津神社と建南方富命 第245話:豊御気主命は三毛入野!
第246話:高御産巣日神(高木神) 第247話:今迦毛大御神と天若日子
第249話:物言えぬ皇子~阿遅須枳高日子 第251話:猿田彦は塩土老翁神
第252話:迦毛大御神は崇神天皇! 第253話:キサガイヒメはウツシコオの母!
第354話:伊勢津彦はタケミナカタ =ウツシコオ 第254話:興玉命も内色許男命
第361話:宇都志国玉神と宇都志日金拆命 第394話:天御鳥命(武夷鳥命)は火の鳥
第395話:天日鷲命は、、、 第397話:獲加多支鹵大王(ワカタケル) =雄略天皇
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