浦島神社と三筒男(塩土老翁)
- tootake
- 3 時間前
- 読了時間: 5分
第890話
浦嶋神社は、京都府与謝郡伊根町本庄浜にあります。宇良神社(うらじんじゃ)とも呼ばれています。浦島太郎発祥の社です。
祭神は、浦嶋子(浦島太郎)で、相殿神として月読命(つくよみのみこと)と祓戸大神(はらえどのおおかみ)も祀られています。
社伝によると、創祀年代は平安時代、淳和天皇の825年(天長2年)7月22日とされ、浦嶋子を筒川大明神*として祀るのが始めであると伝えられています。祭神の浦嶋子は、丹後国与謝郡筒川の庄の浦嶋太郎の子で、その太祖が月読命の子孫。当地の領主であったといいます。*筒川はこの浦島神社の近くを流れ日本海に通じています。
浦嶋子について「丹後国風土記」は、丹後国与謝郡日置里「筒」川村の日下部首等の先祖・筒川嶋子のこととする記載を挙げられます。そして、筒川嶋子は塩筒老翁とダブルイメージです。~第111話:塩土老翁~浦島太郎2では、塩筒老翁は猿田彦であることを述べました。
鹽竈神社縁起の中には、「塩釜六所明神或曰猿田彦事勝國勝塩土老翁岐神興玉命太田命六座同体異名神也」とあり、鹽竈神社の別宮に祀られている神(塩釜六所明神)は、猿田彦、事勝國勝、塩土老翁、岐神、興玉命、太田命の6座と同体異名の神であるとされています。この6坐の神はすべて紀ノ國の名草*の太田と関連がある人物です。名草はウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)の出身地です。~第590話:彦狭知(ヒコサチ)の物語2~珍彦(ウズヒコ)
塩土老翁神は、別称で塩筒老翁神とも書かれます。そして住吉三神も、筒之男神の三柱(三筒男)です。この「筒」が何を意味するかは諸説ありますが、この筒川の「筒」であると思います。
浦嶋は、当地の領主であったというのは、第882話:宰(みこともち)は、ウツシコオ(内色許男命)で書いたように、ウツシコオが丹波の宰(みこともち)だったからです。
海部氏勘注系図には、「大日本根子彦太瓊(孝霊天皇)御宇、於丹波國丹波郷、爲宰以奉仕、然后移坐于山背國久世郡水主村、故亦云山背直等祖也、后更復移坐于大和國」
とあり、建田勢命は最初丹波の宰(みこともち)となりとあります。
多遅麻国造=田道間守=建田勢命=ウツシコオ=難升米です。
古代史研究家の大和岩雄氏は、「日本の神々 摂津」で「筒」を星の神とした吉田東伍説をヒントにした、倉野憲司氏によるオリオン座の中央にあるカラスキ星(参星)だとする説を支持されておられます。
丹後国風土記には、浦嶋子が亀から変化した娘に案内されて海中の竜宮城の門の前まで来ると、娘は嶋子を待たせて中に入っていきます。やがて、七童(わらわ)と八童が門の外に出てきます。彼らによると、娘は亀姫といい彼らは亀姫の夫だというのです。そこへ亀姫が門から出て来たので聞くと、「七童は昴(スバル)星、八童は畢(アメフリ)星です。怪しむことはありません」といって、龍宮城のなかへ案内し、亀姫は父母に浦嶋子を紹介した、とあります。
「筒」が星*で、そしてそれが童なのは、海(ワタツミ、綿積)の神を「少童命」と書く事と関係するとされます。「古事記」には、綿積三神と住吉三神(三筒男)は同じと書かれます。
*ウツシコオと星の関係については、第414話:天御中主神:北斗:妙見で書きました。
*第848話:hidemaru3375.com/post/底津少童命(わたつみ)では、つまりワタツミは台与とかいています。
ウツシコオの名前はシマコであると思われるのです。根拠は、魏志倭人伝の記事です。奴国の長官を兕馬觚(じまこ、じばこ)というと第363話:彦はすべてウツシコオ!!で書きました。シマコは浦嶋子=浦島太郎*です。*浦島太郎の名称は時代によって異なり、蓬山・常世(→竜宮城)、浦島子(→浦島太郎)、亀比女(→乙姫)、玉匣(→玉手箱)のように変遷します。~第364話:君が代(1)~志賀海神社
・桃太郎に出てくる鬼にも名前があって温羅(うら)というのです。ウツシコオは浦嶋太郎です。浦は温羅で、嶋は兕馬觚(魏志倭人伝)です。~第421話:鬼の正体
<まとめ>
浦島太郎は、塩土老翁で住吉三神(三筒男)です。筒男の筒とは、京都府与謝郡伊根町付近の地名です。
関連項目:第84話:hidemaru3375.com/post/椎根津彦-浦島太郎
:第330話:投馬国とウツシコオ~丹波(但馬)
:第358話:鶴と亀がすーべった:籠神社
:第602話:宗像三女神と三筒男は、、、
これまでの記事はこちらです。
※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、吹田、高槻、枚方、交野です。
※このブログでは、魏志倭人伝:古事記・日本書紀の登場人物は三人だけとしています。
~古事記、日本書紀の作者(編纂者ではない)たちも魏志倭人伝しか資料がなかったのです。
記紀の登場人物をスサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)=難升米、卑弥呼=天照大神、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。
※台与とウツシコオのコンビとは、以下です。前者が台与です。
神武天皇と八咫烏、フツヌシとタケミカズチ、神功皇后 武内宿祢、応神天皇と武内宿祢、
アメノウズメと猿田彦、ニギハヤヒ(饒速日)とナガスネヒコ(長髄彦)
聖徳太子と蘇我馬子・秦河勝、五十猛(イタケル)とスサノオ(素戔嗚)
※台与(豊)は魏志倭人伝に書かれている13歳で邪馬台国の大王(天皇)に即位した人物のことです。
※ウツシコオは魏志倭人伝に書かれている難升米のことです。
・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。
<目次>




<これまでウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)であることが判明した人物>
第374話:牛鹿臣はウツシコオ! 第371話:彦狭島命~吉備児島
第372話:建日方別:彦狭嶋命 第369話:神武西征~健磐龍命
第365話:君が代(2):君はウツシコオ 第363話:彦はすべて、ウツシコオ
第324話:武内宿禰はウツシコオ!! 第325話:天之日矛はウツシコオ
第326話:大日彦(オホヒヒ彦)~守口 第327話:于道朱君の衝撃~新羅
第328話:沙至比跪(サチヒコ) 第329話:アメノヒボコはウツシコオ
第330話:投馬国とウツシコオ~丹波(但馬) 第331話:朱智神社~迦邇米雷王
第333話: 牛頭天王(スサノオ)はアメノヒボコ?
第380話:猿田彦は異国人 第401話:犬養氏:スサノオは天手力男神=野見宿禰
第335話: 天道根命は道祖神=ウツシコオ 第334話: 大彦は、五十猛!
第336話:大屋彦~根の国は和歌山 第337話:阿多賀田須命~宗像氏
第338話:月読命(ツクヨミ) 第349話:天児屋命はウツシコオ!!
第357話:武甕槌神(タケミカヅチ)考 第317話:ひょっとこ:火男~天之御影命
第318話:空海のルーツは内色許男命! 第319話:和知津美命はワタツミ!!
第320話:欠史八代はヤマト=三島 第230話:三嶋溝抗命たち(複数)
第231話:神八井耳命は三毛入野 第232話:内色許男命は武埴安彦命!
第274話:八咫烏もウツシコオ 第275話:事代主もウツシコオ?
第279話:開化天皇 第280話:建角身命もウツシコオ
第263話:中臣氏~中臣烏賊津 第256話:ウガヤフキアエズのミコト
第244話:大津神社と建南方富命 第245話:豊御気主命は三毛入野!
第246話:高御産巣日神(高木神) 第247話:今迦毛大御神と天若日子
第249話:物言えぬ皇子~阿遅須枳高日子 第251話:猿田彦は塩土老翁神
第252話:迦毛大御神は崇神天皇! 第253話:キサガイヒメはウツシコオの母!
第354話:伊勢津彦はタケミナカタ =ウツシコオ 第254話:興玉命も内色許男命
第361話:宇都志国玉神と宇都志日金拆命 第394話:天御鳥命(武夷鳥命)は火の鳥
第395話:天日鷲命は、、、 第397話:獲加多支鹵大王(ワカタケル) =雄略天皇
◎hidemaru3375.com/post/ヒコユキからウツシコオへ