春日は糟(かす)垣
- tootake
- 1 時間前
- 読了時間: 5分
第1082話
春日(かすが)と言えば、奈良の春日大社を思い出される人が多いかと思います。
ところで、なぜ春(はる)日(ひ)と書いて「かすが」と読むのでしょう。
新撰姓氏録には、大春日朝臣は、もとは仲臣で、後に糟垣が転じて春日となったと書かれています。
「糟[かす]を委[つ]みて堵[かき]と為[な]した」ので、仁徳天皇が「糟垣臣」と名づけ、のちに改めて「春日臣」としたとあります。
つまり、元々は春日(かすが)は、糟垣(かすがき)だったのです。
「糟垣」を、「春日」に改めたのは、「糟:かす」という言葉が体裁が悪いからです。
糟(かす)は、酒粕や残飯・残り物などの「かす」で、古文では下等なもの・取るに足らないものを指す用法もあります。 関西では、すぐに相手のことに腹を立てると「このボケカス」と言います。
「糟(かす)を積んで垣(かき)とした」というのは、残り物や酒粕などを積み上げて即席の垣根を作ったことを表します。
春日氏は、大和国添上郡春日郷を本拠地とした氏族です。古事記では、帯日子国押人命(孝昭天皇の御子)の後裔氏族、いわゆるワニ系氏族の筆頭に掲げられています。
新撰姓氏録は「春日」の氏(ウヂ)名の由来について、仁徳天皇の時代に酒糟を堵(垣)としていたため「糟垣臣」とされ、のちに「春日臣」に改めたとあります。
ワニ系氏族は多くの后妃を輩出したことで知られており、雄略・仁賢・敏達三代の后妃を輩出したとされています。このブログでは、雄略・仁賢・敏達はいずれも架空の天皇としています。
雄略天皇→第397話:獲加多支鹵大王(ワカタケル大王)
仁賢天皇→第972話:億計(オケ)と弘計(ヲケ)
敏達天王→第497話: 敏達天皇は台与(豊)
多くの后妃を輩出したというのは、欠史八代の妃のほとんどが、シキ(師木は磯城に同じ)県主の出身であること同様です。磯城県主はウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)=難升米です。
~第320話:欠史八代はヤマト=三島
第688話:磯城(しき)は磯嶋(いそしま:枚方市)
ワニ氏(和珥)氏については、第1066話:小野氏を考える(4):和珥(ワニ)氏
で書いたように、ウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)=難升米と台与に関係が深い一族です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ところで、糟垣の「垣」ですが、「垣」は、垣根(かきね)=境界のことです。
折口信夫氏は、春日臣と同族の柿本臣の「カキ」も「垣」であると述べておられます。
垣は境界を示すもので、持統天皇の殯宮の垣(大殿垣)造司に刑部親王が任命されていることからみても、垣を造ることの重要性がわかります。この場合、「垣」は、生者と死者をわける境界としての垣です。
垣は人工による境ですが、坂は自然の境界です。春日神社の祭神:巨勢姫の「コセ」にかかわる居瀬祝(こせのはふり)は、神武紀によれば、和珥(わに)の坂下(さかもと)にいたといいます。
ワニ坂に居瀬祝(こせのはふり)*がいたのは、この坂(境)が特に重要だったからです。ワニ坂からは、北は山城・近江へ、東は都介野(つげの)を経て伊賀・伊勢へ至ります。特に、それは日本海へ至る北の出口であり、同時に、北陸からの人や物が大和国に入る入口でもありました。
*土蜘蛛の首長とされる居勢祝(こせのはふり)は、居勢(奈良県御所市古瀬:こせ)に拠点を置く、 古代豪族・巨勢氏(こせうじ)です。 巨勢氏は孝元天皇の子孫とされ、武内宿禰の次男・許勢小柄宿禰を祖とする皇別氏族です。~第800話:大八島国と土蜘蛛
奈良県天理市和爾町北垣内にある和爾坐赤坂比古(わににますあかさかひこ)神社の「赤坂」はワニ坂ので、ワニの地で和珥氏が祀る上は坂(境・垣)の神で、この神が春日大社の御蓋(春日)山の神の原形であったと考えられています。
これまでの記事はこちらです。
{広告}
本能寺の変、秀吉の中国大返しを描く、娯楽超大作、絶賛発売中!!
200円です。
※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、吹田、高槻、枚方、交野です。
※このブログでは、魏志倭人伝:古事記・日本書紀の登場人物は三人だけとしています。
~古事記、日本書紀の作者(編纂者ではない)たちも魏志倭人伝しか資料がなかったのです。
記紀の登場人物をスサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)=難升米、卑弥呼=天照大神、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。
※台与とウツシコオのコンビとは、以下です。前者が台与です。
神武天皇と八咫烏、タケミカズチとフツヌシ、神功皇后と武内宿祢、応神天皇と武内宿祢、
アメノウズメと猿田彦、ニギハヤヒ(饒速日)とナガスネヒコ(長髄彦)
聖徳太子と蘇我馬子・秦河勝、五十猛(イタケル)とスサノオ(素戔嗚)
※台与(豊)は魏志倭人伝に書かれいる13歳で邪馬台国の大王(天皇)に即位した人物のことです。
※ウツシコオは魏志倭人伝に書かれている難升米のことです。
・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。
<目次>



皆さん、こんにちは。「地名から読み解く邪馬台国」へようこそ。今日は、奈良の「春日(かすが)」という地名について、ちょっと面白いお話をしたいと思います。皆さんは、なぜ「春に日」と書いて「かすが」と読むのか、不思議に思ったことはありませんか?実はこれ、歴史の深層に隠された意外なルーツがあるんです。
「糟垣」から始まった名前の変遷
古文書『新撰姓氏録』によると、かつて春日氏は「糟垣(かすがき)」と呼ばれていました。「糟(かす)を積み上げて垣根にした」というのがその名の由来だそうです。でも、酒粕や残り物を意味する「かす」という言葉は、少し体裁が悪いですよね。そこで、後に「春日」という優雅な字が当てられたと言われています。
ワニ系氏族の筆頭としても知られる春日氏。地名から歴史を辿ると、当時の暮らしぶりや氏族の変遷までもが見えてきます。邪馬台国への道は、こうした言葉の端々から読み解けるのではないでしょうか。
<これまでウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)であることが判明した人物>
第374話:牛鹿臣はウツシコオ! 第371話:彦狭島命~吉備児島
第372話:建日方別:彦狭嶋命 第369話:神武西征~健磐龍命
第365話:君が代(2):君はウツシコオ 第363話:彦はすべて、ウツシコオ
第324話:武内宿禰はウツシコオ!! 第325話:天之日矛はウツシコオ
第326話:大日彦(オホヒヒ彦)~守口 第327話:于道朱君の衝撃~新羅
第328話:沙至比跪(サチヒコ) 第329話:アメノヒボコはウツシコオ
第330話:投馬国とウツシコオ~丹波(但馬) 第331話:朱智神社~迦邇米雷王
第333話: 牛頭天王(スサノオ)はアメノヒボコ?
第380話:猿田彦は異国人 第401話:犬養氏:スサノオは天手力男神=野見宿禰
第335話: 天道根命は道祖神=ウツシコオ 第334話: 大彦は、五十猛!
第336話:大屋彦~根の国は和歌山 第337話:阿多賀田須命~宗像氏
第338話:月読命(ツクヨミ) 第349話:天児屋命はウツシコオ!!
第357話:武甕槌神(タケミカヅチ)考 第317話:ひょっとこ:火男~天之御影命
第318話:空海のルーツは内色許男命! 第319話:和知津美命はワタツミ!!
第320話:欠史八代はヤマト=三島 第230話:三嶋溝抗命たち(複数)
第231話:神八井耳命は三毛入野 第232話:内色許男命は武埴安彦命!
第274話:八咫烏もウツシコオ 第275話:事代主もウツシコオ?
第279話:開化天皇 第280話:建角身命もウツシコオ
第263話:中臣氏~中臣烏賊津 第256話:ウガヤフキアエズのミコト
第244話:大津神社と建南方富命 第245話:豊御気主命は三毛入野!
第246話:高御産巣日神(高木神) 第247話:今迦毛大御神と天若日子
第249話:物言えぬ皇子~阿遅須枳高日子 第251話:猿田彦は塩土老翁神
第252話:迦毛大御神は崇神天皇! 第253話:キサガイヒメはウツシコオの母!
第354話:伊勢津彦はタケミナカタ =ウツシコオ 第254話:興玉命も内色許男命
第361話:宇都志国玉神と宇都志日金拆命 第394話:天御鳥命(武夷鳥命)は火の鳥
第395話:天日鷲命は、、、
◎hidemaru3375.com/post/ヒコユキからウツシコオへの過程