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アテルイ(2):角塚古墳

  • tootake
  • 1 日前
  • 読了時間: 5分

更新日:15 時間前

第835話


角塚古墳は、岩手県奥州市胆沢南都田にあります。この地は、前回:アテルイと枚方(邪馬台国)で書いたアテルイの本拠地とされる場所です。


角塚古墳は、5世紀後半-6世紀初頭に築造されたと推定されており、円筒埴輪・人物埴輪・馬埴輪などが出土しています。日本最北端の前方後円墳です。前方後円墳は畿内の朝廷が支配する地域で築造されたものであり、胆沢も5世紀後半には畿内勢力(大和朝廷)の影響下にあったことを示しています。


この角塚古墳古墳は、造営にあたっての計画性が認められることから、本格的に築造されたものとされています。岩手県域にあっては本古墳1基(1代のみ)を除くと他はすべて末期古墳で、本古墳以南にあっては宮城県北部の大崎地方(約70キロメートル南)まで前方後円墳等の存在が認められないため、その特異性が注目されています。角塚古墳の北西2キロメートルでは、角塚古墳と同時期の大集落跡の中半入遺跡が発見されていますが、その出土物からは宮城県域や久慈地域など広域の交流が見られ、角塚古墳との関連が指摘されています。


アテルイ(阿弖流為)が生まれるこの300年も昔からこの地に前方後円墳があったということは、アテルイとその一族も大和朝廷の支配下にあったと考えるのが妥当です。アテルイの姓については、朝廷から与えられた「公」の姓が付されていることから、大墓公の姓は降服後に律令国家から賜与されたものとする見解があります。


角塚古墳には、地元に伝説が残っています。伝説では、「この当地は高山掃部という長者がおり、その妻は強欲であったがために大蛇に変身した。大蛇は農民を苦しめ、里人は松浦の国から小夜姫という娘を買って生け贄として差し出すことにした。大蛇が現れた時、小夜姫がお経を読み経文を投げつけると、大蛇は元の長者の妻に戻ったといい、大蛇の角を埋めたところがこの角塚古墳であるという。」


これとそっくりの話が、第796話:壺阪寺と台与で書いた壺坂霊験記として、親孝行の姫が大蛇とともに昇天する「さよ姫伝説」も伝承されています。

第808話:邪馬台国と大河(1):天竜川:矢奈比売神社でも同じような伝説が残っており、「矢奈比売神社の付近で、スサノオ(津田の王ウツシコオ(内色許男命)と台与が天竜川の治水工事を行ったことにより、矢奈比売神社と霊犬悉平太郎伝説が生まれたのだと思います。」と書きました。


角塚古墳は、北上川中流域、北上盆地のやや南寄りで、西から合流する支流胆沢川の形成した胆沢扇状地の、標高約76メートルの低位段丘上に位置する古墳です。この胆沢川、北上川の河川工事を行うために、ウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王と台与、多くの土木工事人(土蜘蛛)が動員されたはずです。


この土工事人の子孫が、前回:アテルイと枚方(邪馬台国)で書いたアテルイ一族で、延暦(えんりゃく:782~806年)7~8年に乱を起こしたのだと思います。


このブログでは、土蜘蛛は邪馬台国の大王である台与の直属の部下としています。

・土蜘蛛は、元々日本にいた人々=縄文人で、ウツシコオ(内色許男命)と台与などの渡来系民族=弥生人によって取り込まれて、秦氏の行う土木工事の労働者になったのです。土蜘蛛が各地で退治されるのはヤマトにとりこまれたということです。

・土蜘蛛は台与が生きていたころは、各地の河川の洪水を防ぐための工事を行いました。

そうした土木工事の技術を覚えた土蜘蛛は、日本各地で前方後円墳を作るために動員されたのです。


この私の説を裏付けのが、角塚古墳古墳につたわる松浦の姫の伝説です。

農民を苦しめる大蛇とは、河川の反乱のことです。~第412話:ヤマタノオロチは淀川~茨田堤2


第796話:壺阪寺と台与では、松浦佐用姫は台与としています。角塚古墳に登場する松浦の国から小夜姫=松浦佐用姫=台与です。


次回ではこの松浦佐用姫について、もう少し詳しく検証する予定です。


これまでの記事はこちらです。


※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。

・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、吹田、高槻、枚方、交野です。

※このブログでは、魏志倭人伝:古事記・日本書紀の登場人物は三人だけとしています。

 ~古事記、日本書紀の作者(編纂者ではない)たちも魏志倭人伝しか資料がなかったのです。

記紀の登場人物をスサノオ(津田の王ウツシコオ(内色許男命)=難升米、卑弥呼=天照大神、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。

※台与とウツシコオのコンビとは、以下です。前者が台与です。

神武天皇と八咫烏、フツヌシとタケミカズチ、神功皇后 武内宿祢、応神天皇と武内宿祢、

アメノウズメと猿田彦、ニギハヤヒ(饒速日)とナガスネヒコ(長髄彦)

聖徳太子と蘇我馬子・秦河勝、五十猛(イタケル)とスサノオ(素戔嗚)

※台与(豊)は魏志倭人伝に書かれいる13歳で邪馬台国の大王(天皇)に即位した人物のことです。

※ウツシコオは魏志倭人伝に書かれている難升米のことです。

・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。 


<目次>





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2件のコメント

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tootake
1日前
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tootake
1日前
5つ星のうち5と評価されています。

<これまでウツシコオ(内色許男命)スサノオ(津田の王であることが判明した人物>


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