top of page

孝霊天皇の謎~出雲は針間

  • tootake
  • 2023年11月20日
  • 読了時間: 3分

更新日:2023年11月23日

第156話


出雲神話に出てくる出雲は、元々は出雲とは呼ばれていなかった。というのがこのプログの主題にようになっています。出雲は元々京都市の地名:山代国(京都府)愛宕郡の出雲でしたが、その地を拠点にしていたタケハニヤスが乱を起こしたために、反乱者(敵対者)のことを出雲と呼ぶようになったのです。では現在の出雲と呼ばれていた地域は何と呼ばれていたのでしょう。タケハニヤスの乱最終章


大吉備津日子と若建吉備津日子命とは、二柱相副(あいそ)ひて、針間(はりま)ノ氷河(ひかわ)之前(さき)に、、、、と古事記にあります。


私は、孝霊天皇は素戔嗚だと思っています。大吉備津日子は素戔嗚の長男の五十猛で、若建吉備津日子命は、大歳すなわち饒速日ではないでしょうか。古事記では五十猛神(イタケル)は素戔嗚の第2子、大歳(饒速日)は第5子となっています。孝霊天皇の子は彦五十狭芹彦命(ひこいさせりひこのみこと)で亦の名:吉備津彦命(きびつひこのみこと=桃太郎)です。


氷河とは鳥取県日野郡を流れる日野川だと思われます(謎の四世紀:上垣内p228)。

氷川(ひかわ)は全国にある氷川神社の氷川で氷川神社の祭神は素戔嗚です。素戔嗚(スサノオ)は、孝霊天皇


鳥取県の日野川流域が孝霊天皇伝説の中心地であり、現在の播磨(はりま)と呼ばれている地域には「ひかわ」は存在しません。播磨風土記には冒頭に国名の由来があったと見らていますが、冒頭部分が欠失してしまっています。私は、岡山県、島根県、鳥取県を邪馬台国時代には、ばくぜんと「はりま」と呼んでいたのだと思います。


なお風土記は元明天皇の詔により各令制国国庁が編纂したもので、律令制度を整備し、全国を統一した大和朝廷は、各国の事情を知る必要があったため、風土記を編纂させ、地方統治の指針としたものです。現在の島根県の出雲を出雲としたのはこの時のことだと思われます。


鳥取県日野郡日南町付近には樂樂福神社 (ささふくじんじゃ) がいくつかあり、孝霊天皇の伝説が多く残っています。「ささふく」は孝霊天皇の幼名とされていますが、私は疑問におもっています。各地の風土記は、文献として価値がないものが多く特に地名由来伝説はほとんど信用できません。「ささふく」の名称由来として

ある夜、孝霊天皇の枕元で「笹の葉刈りにて、山の如くせよ。風吹きて鬼降らむ。」と、天津神のお告げがあった。そのようにすると鬼は降参した。

この伝承に基づいて名付けられた名称である。

神社の屋根を笹で葺いて造ったから「ささふく」神社というとする説があるが、伝承に基づいて笹で屋根を葺いたものと思われる。とありますが、この伝承は間違いです。


伯耆國の奥日野は古来より良質の砂鉄が大量に産出され、当時のハイテク技術「たたら製鉄」の文化が興隆した輝かしい歴史を持っています。樂樂福神社の「ささ」は砂鉄をあらわし「ふく」は溶鉱炉への送風をあらわしたものです。


「孝霊天皇の謎」というタイトルは、上垣内憲一先生の「謎の四世紀」P226から拝借しました。日野川は氷河と書いてあります。


※これまでの記事はこちらです。

※このプログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。

樂樂福神社 (ささふくじんじゃ) 主祭神は孝霊天皇

ree

 
 
 

最新記事

すべて表示
邪馬台国 第801話~第840話

第1話~第40話    第41話~第80話    第81~第120話    第120話~第160話 第160話~第200話    第201話~第280話     第281話~第320話     第321話~ 第360話   第361話~第400話 第401話~第440話    第441話~第480話   第481話~第520話   第521話~第560話   第561

 
 
 

1件のコメント

5つ星のうち0と評価されています。
まだ評価がありません

評価を追加
tootake
2023年11月19日
5つ星のうち5と評価されています。
いいね!
bottom of page