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卑弥呼の残像:元伊勢(5)~皇大神社 (福知山市)

  • tootake
  • 4月20日
  • 読了時間: 6分

第658話 #櫛御毛奴命 #イザナギ #菊理媛


皇大神社は、京都府福知山市大江町内宮字宮山にあります。

主祭神は、天照大神です。福知山市の皇大神社も元伊勢伝承地の1つで、但波(丹波)国乃吉佐宮 の旧跡にあたとされています。特に皇大神宮(伊勢神宮内宮)の元宮であるとの伝承から、元伊勢内宮 皇大神社とも称されています。福知山市内大江地域には以下の元伊勢伝承の神社があり、総称して「元伊勢三社」と呼ばれています。


福知山市大江町の元伊勢三社とは、福知山市大江町内宮の皇大神社と(伊勢神宮内宮)の元宮伝承地、福知山市大江町天田内の豊受大神社で、それぞれ、伊勢神宮の内宮と下宮の元宮伝承地です。


倭姫命世記に、崇神天皇39年、天照太神を奉じた豊鋤入姫命が鎮座地を求めて但波(丹波)国へ遷幸し、吉佐宮を築いて4年間奉斎したと書いてあり、天照大神が吉佐宮から遷座した後もその神徳を慕った人々が引き続き伊勢神宮内宮の元の宮として崇敬してきたといい、元明天皇朝(707 - 15年)に社殿を建立したといいます。ここでは天照大神(卑弥呼)は豊受姫(台与)とともに、地元民からも慕われていたようです。


福知山の皇大神社、豊受大神社のある大江という地名が気になります。

大江とは、第542話:大枝神社:“たいし”は太子=台与第583話:履中天皇(第17代)~大江で書いたように、大江=大枝=太子(聖徳太子)=台与なのです。


天岩戸神社は福知山市大江町佛性寺にあります。

天岩戸神社の祭神は、櫛御毛奴命(クシミケヌ)です。社殿は岩盤の上に建てられており、参拝するためには備え付けの鎖で登る必要があります。岩戸山(城山、日室ヶ嶽とも)は、古代より信仰され、神が降臨したと伝えられ禁足地となっています。

第640話:大神神社を探る(3)~磐座神社でも岩盤=磐座(いわくら)もことを書きました。岩盤=磐座とは、古代より神として信仰されている巨大な岩です。磐(岩)は台与のキーワードです。~磐衝別命と健磐龍命


天岩戸神社では、櫛御毛奴命は、櫛岩窓戸命・豊岩窓戸命ともされています。

古事記で天石戸別神*は又の名を櫛石窓神(くし・いわ・まどのかみ)、豊石窓神(とよ・いわ・まどのかみ)というと記されています。

櫛(クシ)は「奇」、御毛(ミケ)は「御食」の意で、食物神と解する説が通説です。

くし~奇魂(クシタマ)は奇跡によって直接人に幸を与える働きであり、知識才略、学問、技術を表します。

・櫛岩窓戸命・豊岩窓戸命も台与()のことでしょう。

*天石戸別神(あまのいわと・わけ)の別(わけ)とは引き継ぐ(継体)という意味です。

台与は天照大神(卑弥呼)からヤマト(邪馬台国)を引き継いだのです。


天岩戸神社の祭神は、櫛御毛奴命の御毛は三毛で三毛入野=台与です。~第146話:神武天皇の正体~若御毛沼命


ちなみに、出雲国風土記733年)には、櫛御毛奴命は伊弉奈枳乃麻奈子坐熊野加武呂乃命(いざなぎのまなご くまのにます かむろのみこと)としています。

伊邪那伎日真名子(いざなぎのひまなご)とは「イザナギが可愛がる御子」という意味です。加夫呂伎(かぶろぎ)は「神聖な祖神」の意としています。熊野大神(くまののおおかみ)は鎮座地名・社名に大神をつけたもので、実際の神名は「櫛御気野命(くしみけぬのみこと)」ということになります。現在では、この名は素戔嗚尊の別名であるとされています。第84代出雲国造である千家尊祐はこの古典解釈に否定的であり、「祭神はどこまでも熊野の大神であり、その御名をクシミケヌノミコトというとおり、穀物霊であったのである。」と語っている。民俗学者の谷川健一は、平安初期に現実の政治権力を完全に剥奪された出雲国造が、その宗教的権威を高めるために、櫛御気野命をスサノオに習合させたと推察しています。しかし、「イザナギが可愛がる御子」とはやはり台与でしょう。


イザナギと菊理姫との関係について、第115話:菊理媛神~大目は大日(守口市)

次のように書いています。


神産みで伊弉冉尊(いざなみ)に逢いに黄泉を訪問した伊奘諾尊(いざなぎ)は、伊弉冉尊の変わり果てた姿を見て逃げ出した。しかし泉津平坂(黄泉比良坂)で追いつかれ、伊弉冉尊と口論になります。そこにあらわれた菊理媛神が何かを言うと、伊奘諾尊はそれを褒め、帰って行った、とあります。 菊理媛神が何を言ったかは書かれておらず、また、出自なども書かれていません。この説話から、菊理媛神は伊奘諾尊と伊弉冉尊を仲直りさせたとして、縁結びの神とされています。


菊理媛神の仲裁のおかげで、天照大神(あまてらすおおみかみ)、素盞鳴尊(すさのおのみこと)の誕生に繋がっていきます。菊理媛が台与だとすれば、話が見えてきます。


天岩戸神社の祭神は、櫛御毛奴命は、伊弉奈枳乃麻奈子坐熊野加武呂乃命=イザナギにかわいがられた神聖な祖神である御子=台与といわけです。


そして、私が生まれ育った大阪府茨木市丑寅にもかつて皇大神社がありました。井於神社(いおう神社)の社伝によると宇野辺の八幡神社、鶴野の皇大神社、丑寅の皇大神社の3社を明治5年に境内に合祀したとあります。井於神社は、私の遊び場でした。井於神社の隣が三宅小学校です。丑寅、天王、玉櫛、五十鈴、宇野辺、鶴野は私にとって懐かしい地名です。今でもそれらの地名は残っています。~第504話:虚空蔵菩薩と丑寅(茨木市)

ます。


大阪府茨木市丑寅にあったとされる皇大神社こそが、日本(倭国:ヤマト)で最初の皇大神社であるはずです。されにこの辺りの地図をみると、玉櫛(=玉櫛姫)、天王(=素戔嗚)、穂積、春日、五十鈴(崇神天皇妃)など記紀で登場する人物の宝庫です。本当の奈良はここです。~第181話: 三宅(屯倉みやけ)~三島郡三島町三宅


卑弥呼の残像:元伊勢(1)~吉志部神社(吹田市)で書いた元伊勢である吉志部神社(きしべじんじゃ:大阪府吹田市岸部)は、大阪府茨木市丑寅の近隣です。



<元伊勢シリーズ>


※これまでの記事はこちらです。


※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。

・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、高槻、枚方、交野です。

記紀の登場人物をスサノオ(津田の王ウツシコオ(内色許男命)、卑弥呼、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。

・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。 


<目次>



・豊鋤入姫命は、崇神天皇皇女で、天照大神の宮外奉斎の伝承で知られる巫女的な女性とされています。豊鋤入姫命が台与であるというのは、私の妄想ではなく、名前の「豊(とよ)から、豊鍬入姫命を邪馬台国における卑弥呼宗女の台与(壹與/臺與)に比定する説が古くからあります。~豊鍬入姫命 - Wikipedia

 
 
 

3 Comments

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tootake
Apr 20
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御室戸…神の傍の意 斎部…斎部氏、祭祀を司った氏族とするが、御室戸ではなく「三室戸」との説もある。この場合は単に地名を指し、山城南部(現在の京都府宇治市)を指すものと思われる。…『竹取物語』の舞台は山城南部となる。


社名の由来には諸説あり、「たけの」がなまって「たかの」になったとする説や、竹野媛(たかぬひめ)から「たかの」とする説などがある。

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tootake
Apr 20
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tootake
Apr 19
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<台与シリーズ>

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