有馬温泉と台与

第８２２話

第８１７話：泉町（１）：垂水神社（吹田市）で、阿利真公（ありまのきみ）なる人物が登場しました。新撰姓氏録には、「孝徳天皇の御代、祭神である豊城入彦命の子孫である阿利真公（ありまのきみ）が、干ばつに苦しむ難波長柄豊碕宮に、懸け樋を作って当地から水を送り、その功績をたたえられ、垂水公（たるみのきみ）の姓を賜り、垂水神社を創始した。」 とあります。

この阿利真公の「阿利真：ありま」は地名です。近畿で阿利真（ありま）といえば、有馬温泉で有名な有馬（ありま）しかありません。とすると阿利真公（ありまのきみ）とは台与のことです。

有馬温泉は、かなり古くから存在し文献にも有馬温泉のことが記されています。

日本書紀には、舒明天皇（631年）に、摂津国有馬温湯宮に86日間滞在した記録があります。孝徳天皇（647年）も82日間の滞在記録があり、温泉の効能を愛したとされます。

そして行基が724年にが薬師如来の導きで温泉地を再興し、温泉寺を建立、泉底に如法経を埋め、薬師如来像を安置したとされています。

清少納言の枕草子では、天下三名湯の一つとして有馬温泉が挙げられています。

有馬温泉は、神話の霊験、天皇の行幸、僧侶の信仰、そして地球深部の力が交差する、まさに「霊泉」と呼ぶにふさわしい場所です。

記紀では、有馬温泉の発見者は、大己貴命（おおなむち）と少彦名命（すくなひこ）とされています。

伝承では、「神々が有馬を訪れた際、傷ついた三羽のカラスが水たまりで水浴びをし、数日で傷が癒えた。その水たまりが温泉だった」とされます。

「有馬の三羽からす」と呼ばれ、温泉の守護存在として語り継がれています。

・ヒント１：豊城入彦命～阿利真公（ありまのきみ）は、豊城入彦命の子孫とされています。

豊城入彦命は台与です。～https://www.hidemaru3375.com/post/豊鍬入姫命-日光と男体山・女峰山

・ヒント２：烏～烏は八咫烏のことです。福島県の東山温泉では、行基が八咫烏に導かれ源泉を発見。羽黒山東光寺を開山したあります。八咫烏はスサノオ（津田の王）＝ウツシコオ（内色許男命）です。～第２７４話：八咫烏もウツシコオ

・ヒント３：行基～毎回書いているのですが、このブログでは、台与の居たと思われる場所には必ずと言ってよいほど行基が登場します。行基は大阪府の南河内で溜池を数多くつくるなど土木工事の達人です。～観音菩薩と台与（９）～高浜神社・常光円満寺：吹田

・ヒント４～大己貴命（おおなむちのみこと）と少彦名命

大己貴命（おおなむちのみこと）と少彦名命は台与です。第７９８話：ヲナンジ・大穴持ち・大国主～桜井市では、「おおなむちは、大名持ちとも書きます。その対比として少名」という連想がから少彦名（スクナヒコ）が創作されたのでしょう。」と書きました。

少彦名命は、医療・穀物・酒造・温泉などの文化技術を広めた神としても知られています。伊予国風土記逸文では、「大国主命と少彦名命が出雲の国から伊予の国へと旅していたところ、長旅の疲れからか少彦名命が急病に苦しんだ。大国主命は大分の「速見の湯＊」を海底に管を通して道後へと導き、小彦名命を手のひらに載せて温泉に浸し温めたところ、たちまち元気を取り戻し、喜んだ少彦名命は石の上で踊りだした」といいます。この模様を模して、湯釜の正面には二人の神様が彫り込まれています。＊速見の湯＝別府温泉

上記により、阿利真公（ありまのきみ）は台与です。

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

＜行基と温泉＞

・有馬山温泉禅寺（正式名：有馬山温泉寺）は、兵庫県神戸市北区有馬町にある黄檗宗の寺院で、有馬温泉郷の歴史と深く結びついた霊場です。以下にその特徴と魅力を詳しくご紹介します。創建は神亀元年（724年）で、行基による開創と伝えられるています。

・会津地方には行基が開創した寺院や、彼の作とされる仏像が多数残っています：

• 東光寺（羽黒山）：東山温泉の霊地として開山

• 福泉寺：薬師如来像の胎内仏が行基作と伝わる

• 本光寺・真福寺：行基が草創した寺院

• 厩岳山神社：馬頭観音を刻み、温泉と馬の病を癒す霊場として整備

※ 東山温泉と行基菩薩

　天平年間、遊行僧/行基菩薩が全国巡錫で会津を訪れた折、東の山に異彩ある霧雲が棚引く霊感を得て、急ぎ草木を分け入り、岩を這い上り向かうと、黒川 (現/湯川) のほとりに辿り着くが、紫雲を見失ってしまう。

　さらに川に沿って遡ると、轟く音とともに瀧へと辿り着く。

　困っていると突然、光を放つ三本足の霊烏 (八咫烏) が出現し、誘うような仕草をする。

　そこで、木から木へと飛び移る烏の後を追うと、岩間から湯煙が噴出しており、異彩ある霧雲の正体を知る。

　紫雲の生じている霊地には、こんこんと源泉が湧き出ていた。

　けたたましく烏が鳴き騒ぐので仰ぎ見ると、妙見菩薩・聖観音菩薩・軍荼利明王の３尊が現れ、この地が霊場と悟る。　羽黒山と称し、日の出に陽が当たる場所から東光寺の名で開山する。

　当初、野猿の群れが入浴していたことから「猿湯」と呼ばれた。

東山温泉は福島県会津若松市にあります。第６８０話：会津姫～小平潟天満宮：平潟（枚方）では、会津姫は台与としました。「小出方村という地名だったこの地を摂津国平潟にちなんで小平潟に改めたという」ありますが、摂津国平潟とは大阪府（摂津）枚方市です。私が邪馬台国とする地です。スサノオ（津田の王）＝ウツシコオ（内色許男命）、台与の一大拠点地です。

これまでの記事はこちらです。

※このブログは、御牧国（ミマキ国）が邪馬台国であるという前提の上で書いています。

・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、吹田、高槻、枚方、交野です。

※このブログでは、魏志倭人伝：古事記・日本書紀の登場人物は三人だけとしています。

　～古事記、日本書紀の作者（編纂者ではない）たちも魏志倭人伝しか資料がなかったのです。

記紀の登場人物をスサノオ（津田の王）＝ウツシコオ（内色許男命）＝難升米、卑弥呼＝天照大神、台与（豊）に当てはめる作業をしているのです。

※台与とウツシコオのコンビとは、以下です。前者が台与です。

神武天皇と八咫烏、フツヌシとタケミカズチ、神功皇后 武内宿祢、応神天皇と武内宿祢、

アメノウズメと猿田彦、ニギハヤヒ（饒速日）とナガスネヒコ（長髄彦）

聖徳太子と蘇我馬子・秦河勝、五十猛（イタケル）とスサノオ（素戔嗚）

※台与（豊）は魏志倭人伝に書かれいる13歳で邪馬台国の大王（天皇）に即位した人物のことです。

※ウツシコオは魏志倭人伝に書かれている難升米のことです。

・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。　

＜目次＞

　 第１話～第４０話　　　第４１話～第８０話　　 第81～第120話　　　 第120話～第160話

　 第160話～第200話　　 第２０１話～第２８０話    第２８１話～第３２０話　 

　 第３２１話～ 第３６０話   第361話～第400話 　 第４０１話～第４４０話　　

　 第４４１話～第４８０話  第４８１話～第５２０話  第５２１話～第５６０話

　 第５６１話～第６００話　 第６０１話～第６４０話  第６４１話～第６８０話

　 第６８１話～第７２０話  第７２１話～第７６０話  第７６１話～第８００話

   邪馬台国地図別目次　　 邪馬台国　家系図 古代史　人名辞典

温泉寺周辺紅葉ライトアップ｜イベント｜岐阜県観光公式サイト 「岐阜の旅ガイド」

下呂温泉（岐阜県）の温泉寺～行基が、白鷺に導かれて源泉を発見したという薬師如来伝説があります。