お水送り(3):変若水(おちみず)
- tootake
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第744話 #山幸彦 #彦火火出見尊
まだ福井県若狭にいます。まだというのは、第741話:お水送り:若狭神宮寺・若狭彦神社から、続けて若狭の事を書いているからです。第741話では、若狭のお水送りと、奈良東大寺のお水取りをわざわざ行基*まで持ち出して、古代史の謎を解く構えでしたが、今回で謎は簡単に解けました。*行基~このブログは、邪馬台国が大阪府枚方市であることを証明するために書き続けています。卑弥呼の後を継いで、邪馬台国の大王(おおきみ)となった台与の後をたどっているうちに行基に出会いました。~第625話:大阪と邪馬台国:美木多(堺市南区)
福井県若狭町のとなりにある小浜市には、東大寺の荘園の太良荘があったのです。
太良荘(たらのしょう)は、若狭国遠敷郡(福井県小浜市)にあった中世の荘園で、東寺(教王護国寺)の領地として特に重要な位置を占めていました。前回では、若狭は御食国(みけつくに)で様々な物資が若狭から藤原京や平城京に届けられていたのです。
ですから若狭のお水送りと、奈良東大寺のお水取りとの関係も生産地から消費地への移動ということで理解すべき事象なのです。
若狭は「越水=変若水:おちみず」を汲み取る聖なる地と信じられていました。
🌙 変若水(おちみず)とは?
読み方:おちみず/をちみづ
意味:飲めば若返るとされる霊水。古語「復(おち)」=若返る、から来ています。
類似概念:西洋の「エリクサー」、中国の「仙丹」に相当するもの。
📜 文献・神話での登場
『万葉集』では、月読命(ツクヨミ)が持つ「をち水」として登場。
例:巻13・3245番歌
月夜見の 持てるをち水 い取り来て 君に奉りて をち得てしかも→ 月読命が持つ若返りの水を取ってきて、あなたに捧げて若返らせたいという願いが詠まれています。
沖縄の民話(宮古島)では、月神が人間に「変若水」を与えようとするが、蛇が誤って浴びてしまい、人間には「死水」が与えられたという説話が残っています。
🧘♀️ 民俗学的背景と若水信仰
若水(わかみず):元旦や立春に汲む清水で、邪気を払うとされる。
民俗学者・新井秀夫氏は、変若水の信仰が「若水」行事の源流にあると考察しています。
月の満ち欠けが「死と再生」の象徴とされ、そこから不老不死の観念が生まれたとする説もあります。
この「変若水」は、月読命や不死の観念、そして水の儀礼とも深く結びついています。
🌙📜 🧘♀️🏞️はAIによって書かれたものです。私は「越水」の「越」は福井県=越の国(越前)の事だと思います。そし越水は「飲めば若返るとされる霊水」ということから浦嶋太郎の話に通じます。
そして小浜市にある明通寺には、彦火火出見尊絵巻が伝えられるているのです。
第741話:お水送り:若狭神宮寺・若狭彦神社で書いたように、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)は、若狭彦神社の祭神です。若狭彦神は彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)の事とされています。
古事記、日本書紀で、山幸彦(火遠理命/彦火火出見尊)が海神の宮へ赴く際に「無目籠(まなしかたま)」に乗って海に沈められたという描写が複数の異伝で語られています。
無目籠(まなしかたま)とは、竹などを密に編んで隙間のない籠のことでを意味します。文字通り「目(隙間)がない籠」です。味を持つと考えられています。
古事記では、塩椎神(しおつちのかみ)が山幸彦のために「無間勝間の小船」を造り、海に押し流すと「魚鱗の如く造られた宮室」に至ると記されています。この話は浦島太郎と同じです。
日本書紀では、塩土老翁が「無目籠」を作り、山幸彦をその中に入れて海に沈めたと明記されています。
無目籠は、カゴメカゴメのわらべ歌を思い起こします。第358話カゴメ歌の謎:鶴と亀がすーべった:籠神社で書いた籠神社(このじんじゃ)は、京都府宮津市大垣にあり福井県の若狭地区に近いところにあります。
塩椎神=塩土老翁=浦嶋太郎はウツシコオ(内色許男命)=スサノオ(津田の王)です。
山幸彦(火遠理命/彦火火出見尊)は台与です。
そして籠はかぐや姫の物語にも通じます。かぐや姫は籠の中に入れられていました。
幼かったため、「籠に入れて養ふ」と記されています。
「われ朝ごと夕ごとに見る竹の中におはするにて知りぬ。子になりたまふべき人なめり。」
「子(こ)」と「籠(こ)」は同音異義語であり、古典文学ではよく掛詞として使わます。
竹取の翁は竹を取って籠を作る職人であり、竹→籠→「子と」と高校の授業で教わったのを思い出しました。
今回は、雑談ばかりになってしまいました。雑談ついでに、
第741話:お水送り:若狭神宮寺・若狭彦神社では送り側が若狭彦神=台与だとして、受ける側は東大寺は大仏殿(東大寺盧舎那仏)です。そして大仏の建立事業の精神的実務的な中心人物は行基です。行基は全国を行脚し、延べ260万人の民衆を動員して作られたものです。大仏は行基の共感力と行動力の結晶とも言えます。と書きました。
行基は東大寺大仏建立により大僧正となりましたが、大仏開眼供養の前にこの世をさりました。
<お水送り>
第741話:お水送り:若狭神宮寺・若狭彦神社
第742話:お水送り(2):遠敷明神と丹生都比売神
第743話:御食国と膳氏・阿曇氏
※これまでの記事はこちらです。
※このブログは、御牧国(ミマキ国)が邪馬台国であるという前提の上で書いています。
・ミマキ国は、守口、寝屋川、茨木、吹田、高槻、枚方、交野です。
※このブログでは、魏志倭人伝:古事記・日本書紀の登場人物は三人だけとしています。
~古事記、日本書紀の作者(編纂者ではない)たちも魏志倭人伝しか資料がなかったのです。
記紀の登場人物をスサノオ(津田の王)=ウツシコオ(内色許男命)=難升米、卑弥呼=天照大神、台与(豊)に当てはめる作業をしているのです。
※台与とウツシコオのコンビとは、以下です。前者が台与です。
神武天皇と八咫烏、フツヌシとタケミカズチ、神功皇后 武内宿祢、応神天皇と武内宿祢、
アメノウズメと猿田彦、ニギハヤヒ(饒速日)とナガスネヒコ(長髄彦)
聖徳太子と蘇我馬子・秦河勝、五十猛(イタケル)とスサノオ(素戔嗚)
・今までのところ矛盾なくここまて書き続けています。矛盾している箇所があれば、その矛盾点をヒントとして次の記事としています。
<目次>

御由緒|出羽三山神社 公式ホームページ
蜂子皇子 - Wikipedia
黒姫~真黒比売命・迦具漏比売
黒姫山伝説
<台与シリーズ>
hidemaru3375.com/post/天鈿売命(うずめ)は台与(豊)
https://www.hidemaru3375.com/post/かぐや姫は、台与(とよ)
https://www.hidemaru3375.com/post/磐井の乱と台与
https://www.hidemaru3375.com/post/豊受姫(豊受大神)は崇神天皇
https://www.hidemaru3375.com/post/火明命は饒速日なのか??
https://www.hidemaru3375.com/post/豊鍬入姫命-日光と男体山・女峰山
hidemaru3375.com/post/台与と秦氏 敏達天皇は台与(豊)
衣通姫(そとおりひめ)は台与(豊) 雄略天皇は台与(豊)!
孝昭天皇は台与:日原は目原 飯豊王女は台与(トヨ)なのか?
金銀錯嵌珠龍文鉄鏡(2)大原足尼命はトヨ 大宜都比売(おおげつひめ)は台与
倭迹迹日百襲姫命(ヤマトトモモソ姫)はトヨ?? 神八耳命は台与(豊)
饒速日(ニギハヤヒ)は台与①~稲作 台与は饒速日②~交野市倉治
小楯姫は台与:小楯は枚方 四道将軍:日子坐王は台与!
少彦名大神(スクナヒコ)は台与! 大彦は台与!??
ウマシマジは台与! 阿蘇都媛は台与
沼河比売は小楯姫=台与 タケミカヅチは台与!!
ヤマトタケルは台与 瓊瓊杵尊:ニニギは台与
継体天皇はトヨ(台与)??! 継体天皇は台与2~大々杼郷:楯原神社
継体天皇は台与3~田井(寝屋川市) 英彦山と台与
山部赤人は台与! 八幡神は台与!!
とよ(乎止与命・台与・臺與) 台与の物語